時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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March 14, 2008
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 この写楽の名を冠した作品である 「写楽・考」 (北森鴻:新潮社)は、これまでこのブログでも紹介してきた、異端の女性民俗学者とその助手が、民俗学上の出来事と現実の殺人事件の間で交錯する謎を解き明かすという、蓮丈那智フィールドファイルシリーズの第3巻で完結編に当たる。この本も、1,2巻と同様短編集で、次の4編の作品が収められている。

「憑代忌」 :万年助手の内藤三國が女子学生から写真を撮らせて欲しいと頼まれる。ところが、この写真が散々な目に。また、三國が那智から命じられた調査先で殺人事件が発生する。果たして憑代の変換とは。

「湖底祀」 :円湖という名の湖の湖底に、江戸時代初期の神社跡の存在の可能性が。調査に訪れた三國は、散々な目に。果たして湖底に眠るものは何か。

「棄神祭」 :九州の旧家に伝わる奇妙な祭祀。那智がかってそこで遭遇した殺人事件の謎。

「写楽・考」 :式直男という名で学会誌に掲載された「仮想民俗学序説」の衝撃。ところが、この式直男が行方不明に。解き明かされるのは和洋の偉大な画家に関する謎。

 いずれも、民俗学と現実の殺人事件が見事にクロスオーバーし、読み応えのあるミステリーになっている。

 ところで、前作では、内藤三國は、講師昇進をかけて、必死で論文を作成していたはずだが、本作でも相変わらず助手のままである。このまま、那智の下僕としてずっといってしまうのかと、つまらない思いが頭をよぎった。


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「写楽・考」(北森鴻:新潮社)





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Last updated  July 25, 2009 01:34:07 PM
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