ら組三番町大安売屋碧眼の魔術士

2005年06月19日
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「ニューソウルホテル カー ジュセヨ?」


片言のハングルを駆使して一般タクシーを捉まえ、待ち合わせの場所のホテルロビーに出向くと、
連れのゼミの教え子らしい学生を2人発見した。程なくして、連れの某女子大教授も登場。

本当に人生何とかなるものだ。


ソウルには黒塗りの模範タクシーと、銀か白の車体の一般タクシーの二種類があって、
前者は日本語や英語も通じて冷房完備だが、後者のほぼ倍の料金になっている。

けれど、日本のタクシーと比べ物にならないほど、どちらも安価だ。

休戦ラインである板門店から60キロしか離れていないため、
防空壕の機能を有する地下鉄網が張り巡らされているものの、移動はタクシーが便利だ。




大きなテレビ画面を左右に派手なステージセットが作られており、
野外パーティの会場として白いテーブルクロスをかけた円卓が無数に置かれていた。

よく見れば歓迎レセプションの招聘元はソウル市長だった。
これだけの料理やワインを振舞うとは、相当に太っ腹な人らしい。

何人かの挨拶ののち、歓迎パフォーマンス、そしてエンディングは会場全体でダンス。
一応、正装してきて本当に正解だった。黒と赤のシルクのドレスなんぞ、久しぶりだ。


時計は午後9時。明日からの会場である大学の場所だけ確認しておくことにした。
学生街ならPC房(日本で言うところのネカフェ)も多数ありそうだ。

一人プラカードデモを画策していることを話すと、彼女は大声で笑い出した。

しかし、会場となっている大学のカラープリンターはオーバーワークで故障中らしい。

「あ、でもこの子達が泊まってるホテルの側にキン○ーズがあったわよ」




プリントアウトスポットげっつ!


ハングルで書き写してきた某とかげ社の住所を連れに英文にしてもらったので、
買い物によったコンビニでペヨンジュン風の髪型をした店長さんに地下鉄ルートを尋ねてみた。

ミニストップの店長さんはしばらく考え込んでいたが、
手渡したメモを持ったままカウンターから出てくると、お客さんたちに聞き始める始末。



そして、4人目で場所を完全に特定。


ワールド・○○○○○○・ベンチャー・センター。
江南などの経済新興地域と異なり、昔からの労働階級の街の中にあるらしい。

「日本で言えば、京浜工業地帯みたいなとこだね。」と連れの説明。
地下鉄のどこで降りて、タクシーに乗ればいいかを確実に把握した。


午後11時。

学生たちと連れを見送り、そして、キンコー○へ。


派手なドレスで正装した日本人が深夜にA1かA0にプリントしてくれと、
怪しげな相談に来たのだから、店員さんも驚いたことだろう。

HPの大型カラープリンターから刷り出されるそれを見て、
そして、そこに記されたハングル文字を見て、彼は笑いをこらえるのに必死になっていた。


さぁ、これでいよいよ戦いの準備は整った。


私は満ち足りた気持ちでタクシーに飛び乗った。

「イーテゥオン ○○○○ホテル カー ジュセヨ!」



決行は明日、20日だ。






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最終更新日  2005年06月20日 02時08分49秒
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