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はい 今日は朝から京都行きはい 再放送 1月30日の文 ↓芸事:げいごと の道は 枯れかじけて寒い たった一人でゆく道けれど なにごとにも よき先達は あらまほしきことなり by兼好法師==========陶器はモロイか?モロイ陶器もある モロクない陶器もあるあるお家に良く遊びに行ってたんですね やきもの屋ではたらいて5年たったころ 25年ほど前そこの奥さんは 手作りの陶器が好き ほんで京都の訓練校で同期だったM先輩の湯のみや器なんかをたくさん買ってた 先輩は15キロの電気窯で焼いたはった 奥さんいわく Mさんのはイイんだけどモロイのよねーいい先輩 いい友人の品が そう言われるとカナシかったですその奥さんは もと東大教授のH先生の夫人で エエシのご出身のはず なんですけどガラッパチでね そこがおもしろくって みんな集まってたんやけど食事のあとの洗い ほかの食器やなんかと 洗い桶に漬けてガチャガチャ洗うんで M先輩の品 ほんとにカケがすごく起こるぼくの勤めてた京焼の窯元の品もモロかった京焼らしい花の絵に金彩の縁取りで¥8000もする湯のみとか貫入が入ってて汚れやすいしモロくてカケが多かった45キロの電気窯 1260度で焼いた品最近のここの品を見たら ぼくが勤めてたころより土が細かくなってて改善されてましたうちの窯最下段 東京ぜーゲル10番オルトン10番11番完倒4枚棚板組の中央 もっともバーナーから遠い位置に立てた東京ぜーゲル10番は1300 オルトン10番は1305東京ぜーゲル11番は1320 オルトン11番は1325ま 誤差がねぇ・・・ ぼくが買った品の中にも伊豆に旅行に行って あ コレいいなと買った15センチの小皿そのあたりの個人の作り手の刷毛目の皿 ¥2500買って1週間ほど使ったら縁の白化粧がポロポロとカケてしもた自作でも穴窯に凝って年に10回ほども焚いてたころ奥のほうで焼いた信楽土にいい緋色がでたビアマグ焼きが甘くって でも 風合いがいいんで使ってみたけどカケも起こるし 匂いがこもって カビがはえてしもた市場に出さんで良かった↑焼きの甘い=焼成温度の低い 陶器にはモロイものがある実用の食器として使うには 特別の心使いしなきゃいけない 釉薬かかっていても 無釉の焼き〆でも その器だけは洗い桶にひたしてガチャガチャやらず 1点1点 大切にとりあつかって 別に洗う くわえて 浸み込み防止のためには 使う前30分ほどは 水や湯にひたしておき 器を使い終わったら すぐに洗う 完全に乾かしてから収納するこの注意点 ムカシは 富裕な階層の主婦のたしなみとしては当たり前のことやったんかもしれないしそーいった心づかいすることが 共有する文化として あったのかもしれない・・・富裕層では甘く焼かないと得られない風合いもある茶陶ならこれでイイ 高い料理屋の懐石の器ならこれでイイでも 今とこれから ふだん使いの日常食器として作り売る場合これらの「手作りの陶器をあつかう時の心づかい」これをやってくれと 使い手にもとめるのは もう無理やないやろか? そーゆー共有文化 たしなみはもう滅んでしまったんやないやろか?あえて風合いを重んじて 焼きの甘い器を焼くならば 個々の使い手に そのことを確実に伝えなきゃ 生産者の説明責任を 十全に 果たさなきゃならない と思うねんけどなぁ 自分の作った品は モロイです でもイイです 共感できるなら買ってくださいと 言うべきやろー韓国に修行 なんどか行ってる女の子のやきもの屋で甘く焼いた 黄色い粉引をやってる子は 売る時に この風合いは温度低く焼かないと出ないんで ほかの物といっしょにガチャガチャ洗ってもらうと カケるんで別にあらってくださいね と断ってる エライ!しかし この子の品を売ってる お店の人はちゃんとそのことをお客さまに伝え切れるやろうか?アルバイト店員ふくめて?きっと 無理そやから ぼくが伊豆で買った皿と同じことが いろんなトコで 起こる ちょっと無理して買ったいい風合いの 手作りの陶器 使ってみたらすぐカケてザンネンな気持ちになる 失望するこんなことを続けてたら これからも「手作りのやきものを愛し使う文化」が続いていくやろか・・・うちの窯上部のぜーゲル ほぼ下と同じ うちは1315~1330度くらいで焼いてる と言っていいかな時間はかけない8時間 1000度まで3時間 1300まで3時間そのあと1300をキープして2時間維持する 夕方4時に点火して12時には終了 翌朝7じ600度台前半なら口を切り始める昼12じには窯は入れ替えられる 陶器祭なんかで売ってて お客さんに はっきり言われたことがある いいカンジだけど 陶器はモロいからなあ・・・これからは こーいわれたら こー返そう いえいえ モロイ陶器もありますし モロクない陶器もありますよ うちの品は 磁器よりも丈夫です 無貫入なんでしみ込みも心配ないですし 電子レンジ・食器洗い機・オーブン加熱OKです 吟味した土を 灯油窯で 1300~1320度で焼いてますから この土の場合ここまで上げて焼くのがもっとも焼け締まるんです この温度はよそさんよりかなり高いです ひょっとすると100度ほども高いです 機械ロクロや鋳込みの大量生産のの品と違って 手で作るロクロですから 持ったときのカンジがイイでしょ 手へのおさまり 持ち重り 口作り 抹茶のお茶碗とおんなし 心づかいで作ってますから お使いになる方の手がヨロコブ品です ゆったりした指筋が器に吹いてる風 うち屋号が 八風窯ですから ぼくが1個1個 描いてる絵付けは 機械物の転写シールとちがって イキオイがあるでしょ なごめますよ♪ それに サランラップが 良くつく♪ ーーーーーーーーーーーーー 一方では・・・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー高い温度で焼けば高ければ高いほど 丈夫なもんが焼ける とゆー迷信が美濃の磁器屋さんたちの間に流布してたそーです!有田の磁器に比べると 美濃の磁器はモロイとゆー風評が昭和60年ころにはあったそうで それに対抗してゆくために温度を上げていった・・・ なんと 1400度で焼いていた!そんなことしたら かえってモロクなる シバリングが起こるそれぞれの作り手が使う土が もっとも焼けしまる温度は体積比もっとも焼き上げた品が重くなるとき みんなちがうそれより低くすぎると弱くなる それより高すぎても弱くなる四日市・常滑なんかの朱泥の土なら1200度前後うちの土は耐火度高いんでまだ上げられけど このへんで妥当そーすると釉薬とかいろいろ大きく変える必要が出てくるそこまではせんでもエエと思う 磁器より丈夫 0.19Jって数字が出てるし 磁器0.13飲食のお店にモニター依頼して 何年も業務用食器洗い機で磁器と一緒に 洗いまくってもろても割れへんしカケへん 摩滅はするけどね その部分も汚くならないし白い土の色電子レンジもオーブン加熱でグラタン調理もいっつもやってるコト さあ これで 手作りの陶器ならではのカンジで機械生産の磁器に対抗する やきもの屋のモー娘たちの弱点は死活問題として やきもんに取り組んでないんで 押さえが甘い こーやるのがフツーをなぞってる手作りのやきもん まだまだ改善できる余地多々あるんやけど そのことにまだ気づいてない シメシメ・・・====================================================なにがしか みなさまのお心にとどきましたでしょうか? もし そー思てくれはったら・・・ すんませんけど今日もまたクリック↓してもらえませんやろか お願いします 1位かな?
2006年10月05日
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