ヘンリーの国際関係学

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January 25, 2006
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ずいぶんと長い間、更新をサボっていたので、久々にまじめな話を。
っても、学校のレポート用に書いたものですが。


街に銃(トリポリにて)




「アサドが、俺らの愛するハリリ大統領を殺したんだ。」


レバノンの街トリポリで、レバノン人が僕に語った。当時、そんなニュースを聞いたことがなかった。


2005年の夏のある日、僕はトリポリを散歩していた。
すると、カバン屋で店番をしていた現地のレバノン人に話しかけられた。

話が盛り上がり、腰を据えて話をし始めると、朝ごはんまで奢ってもらった。
トリポリで朝ごはん(奢り)
身内の子供を蹴っ飛ばすとか、かなり過激な人たちだったが、僕には優しかった。


彼らの名前や、神アッラーを平仮名で書くと喜んでくれる。
「Fuck my lifeと書いてくれ」とも言われたので、「人生なんてクソくらえ」と書いた。

ご飯を食べると、町の案内をしてもらった。
レバノンの町並みは内戦の痕が生々しく残っている。
トリポリの町並み



道案内を終え、水煙草を吸う。

水タバコ(ストロベリー味)

この日、僕は昼にはレバノンを出て、シリアに向かうのだが、
それまでの半日、ずっと彼らと行動を共にし、色んな話を聞いた。


僕がシリアから来て、またシリアに戻ることになるというと、「何であんなクソッタレな国に行くんだ」と語気を荒げた。

僕の持っていたガイドブックに載っている子供の写真を見て、「物乞いだ。貧しい国だ」と罵った
(実際は、レバノンには物乞いはいたが、シリアにはおらず、月収の低いシリアの方が生活レベルは高かった)。


レバノンは、長くシリア軍の占領下にあったのも手伝ってか、シリア人嫌いが多い(2005年2月のハリリ暗殺に対するシリア政府関与の疑惑を受けて、同年4月に駐留シリア軍は撤退した)。



すると、案内をしてくれた男たちは「奴はシリア人だ」といって、ベランダの男を「このゴキブリ野郎」と罵り、物を投げた。
露骨な嫌い方だ。
だが、彼らは話の輪の中に入って、普通につるんでいるのである。



中東は、ヨーロッパによる分断によって今もなお政情が不安定とされる。

シリアとレバノンも例外ではない。


そこで、アラブ人の団結を恐れる英仏は、現在のシリア・レバノン・ヨルダン・イスラエルを分断し、不安定にしてヨーロッパへ侵攻する余裕をなくすようにした。フランスはシリア・レバノンを統治し、レバノンにはキリスト教徒を住まわせた(現在も70%はキリスト教。但し民族はアラブ)。

そして、英国統治下のヨルダン・イスラエルのうち、イスラエルにユダヤ人を入植させた。
また、イスラエルを石油がない土地に限定して、欧州にとっての脅威になり過ぎないよう配慮した。

こうして、中東は現在のように政情の不安定な地域となった。

シリアとレバノンの敵対もここから派生する。
シリアは「もともとレバノンは自国の一部だったのにフランスの陰謀で分断された」という意識を持つことになったのだ。
その意識が、シリア軍のレバノン駐留を当然と考える素因となった。

勿論、それ以外にも、イスラエルが絡んでくるレバノン内戦や、ゴラン高原を巡るシリアとイスラエルの敵対など、様々な要素が絡まっているのだが。

しかし、なぜハリリは暗殺されなくてはならなかったのか。

報道では疑惑ばかりが強調されて、その理由までは多く語られていない。

田中宇によると、
「米政府の中からは、ハリリ暗殺事件の直後から、シリア政府の犯行であると断定する発言が相次いでおり、米マスコミでも、事件直後から『ハリリ暗殺で得をしたのはシリアだから、犯人はシリア政府に違いない』といった論調があふれ、ワシントンポストやニューヨークタイムスを筆頭に、全米の多くのマスコミが、シリアの犯行だと断定している」とある。
だが、明確な理由を目にしたことは、僕はない。


一方、疑惑のかかったバッシャール・アサド大統領とはどんな人物なのか。

父親であるハフェズ・アサド前大統領が2000年に死に、世襲で大統領となった。
父親は外交手腕に長けていたが、息子はそうではなかった。僕がシリアで出会ったシリア人が言うには「今のアサドは、憲法を変えてまでして世襲したバカ息子だ」そうだ。眼科医を目指してロンドンに留学していたため、政治的手腕に乏しいのも仕方ないのかもしれない。
だが、街中では彼の顔写真をよく目にする。
ポスターは勿論だが、サングラス姿のシールが車に貼られているのを見つけない日はなかった。
乗用車のフロントガラスに貼られていた時すらあった。

あの写真がアサドとは知らなかった僕は、前述のシリア人とは別の男に「彼は誰なのか」と問うと、アサド大統領だと教えてくれた。
そして、シリア人は彼のことを好きなのかと聞くと「そりゃそうだ。なんでかって?彼は、私たち国民を愛しているからさ」と言った。

この言葉が本当かどうかは判らない。
シリアでは彼の悪口を言っているのを街中にいる軍人に見つかれば、どんな目に遭うかわからないからだ(そもそも政治の話すらタブーである。つまり、僕は大変なことを聞いてしまったのだが)。


シリアのアサド大統領が、レバノンのハリリ大統領の暗殺に関与したのか。
まだ、国連の調査機関の答えは出ていない。
しかし、この騒動によってシリアが不安定になれば誰が得するのか。事件の直後から騒いでいる米マスコミの姿勢に疑惑の目が向かざるを得ない。
そして、米マスコミは政府の強い影響下にあることから、更にその背後には米政府が浮かんでくる。

残念ながら、具体的な理由は、現状では解らない。中東民主化に都合がいいだとか、中東におけるイスラエルのプレゼンスを強化する為か、あるいは「文明の衝突」を行なう世界戦略の一貫か、予想は出来ても確実な根拠は不明である。
しかし、政治的な要因が何かしらあるはずだ。
中東は、絶えず政治的な戦略の中で揺らされてきたのだから。

僕がシリアやレバノンを訪れた時、真夜中でも街を歩けるほどに治安が良かった。
たとえ抑圧的な部分があっても、彼らの生活が不幸であるようには感じなかった。
そんな彼らの生活が、大国の身勝手な都合で不安定にさせられるとすれば、滞在中に何度も現地の人に助けられた僕としては許しがたいことである。

「そこに今、生きている人」に視点を向けることこそ、国際政治を考える上で大切なことであると、僕は強く思う。



(参考文献)
田中宇「シリアの危機」『田中宇の国際ニュース解説』
http://tanakanews.com/f1015syria.htm(Accessed 2006/01/20)

「バッシャール・アル=アサド」『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83% BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%EF%BC%9D%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%83%89(Accessed 2006/01/20)





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Last updated  January 25, 2006 11:30:43 AM
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