梅林庵

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2009年11月09日

旅路

(2)

カテゴリ：本

未明に雨が降りました。昼は温かく、雲は薄かったです。

午前中デスクワーク。午後は設備投資計画についての協議。午後7時前まで社長室で詰めの打ち合わせをしました。明日の午前が山になりそうです。
夕方も走ることができませんでした。プールも休館。ということで真っ直ぐ帰宅。夕食はサンマの塩焼きでした。
今日はノンアルコールでした。夜は新聞まとめ読み。ジャズを聴きながらコーヒータイム。とまたぞろ雨が降り出しました。特別雲が厚いのでしょう、スターデジオの電波が途切れました。しばらくするとまた復活。
明後日から妻は東京です。ＴＤＬへ修学旅行です。受け持ちの高校生は自閉症です。飛行機がトラウマになっているようで、先日はこれを克服するための練習をしたそうです。コンパネで搭乗口の通路を作ったり、若くて一番きれいな職員に客室乗務員を演じてもらったそうです。その人は「本日は当機にご搭乗いただきまして誠に云々、快適な空の旅を云々」というようなことをアドリブで実にうまくやってくれたそうです。エプロンをし、スカーフを首に巻き、ロングの髪を後ろに結い上げもし、機内サービスを演じたそうです。妻がその様子を写真に撮っていて、見せてくれましたが、ＪＡＬのスチュワーデスに優るとも劣らない美しい方でした。これなら生徒さんも本番に戸惑うことはありません。本人の承諾を得ていないので、写真を載せることができず、残念です。
書くことがないので、昨日読んだ本の感想を書きます。池波正太郎『旅路』(上)(下)文春文庫。何とも味わい深い内容です。運命に翻弄される女性を軸に、絡む男性の宿命とはかなさを描きます。剣客の木村又右衛門の言葉が全てを表しています。「人の世などというものは、な、それぞれの、人の勘違いによって成り立っているようなものじゃ。それが、この年齢になってみて、よく、わかるようになってきた」人間たちの頭で考える推定とか予測とかいうものほど、「当てにならぬものはない」「それがわかったとき、わしは、すっかり気が楽になってな。それからはもう、よけいなことを考えずにすむようになった」これが全てではないと思えますが、ある種の達観とみることもできるでしょう。ストーリーとは別に、これが池波正太郎の一つの境地だと思います。よい本でした。
今日の写真は朝いつも走る農道の一部です。見えませんが、中央を横切るように美しい疏水が流れています。鮎が遡上します。