午前3時起床。晴れ。
県央近くの港町に出張。某協会の監査でした。立場上、監査役なのです。私印を持って高速道路を北上しました。宮川内で降りました。国道197号を東進。海に出ました。日吉原にある液化ガスのタンクが見えました。海は霞んでいました。タンカーが浮かんでいる。
某社を訪問。帳面を拝見、監査報告に印を押しました。しばし社長と懇談。話は自ずと物流のことになりました。東九州自動車道北九州宮崎間が全線開通する、弊社の観光部門は福岡をターゲットにしている、福岡-熊本・阿蘇-高千穂-延岡-佐伯-別府・湯布院-福岡の周遊を提案している、といったことを話しました。これを聞いて、社長は次のようなことを言いました。福岡もよいけれど、選択肢の一つに愛媛があっていいのでは?大分-愛媛間、向こうから大分へ入ってくる人・物の量が、向こうへ向かうそれの1.6倍なんだ、5年前は五分五分だったのに。興味深い話です。
午後は休暇を取りました。明日もポカ休と決めていました。福岡へ向かいました。おっとその前に腹ごしらえです。訪ねたところは漁師町です。魚が美味しいんです。ということで国道沿いの「あまべ家」という食堂に入りました。お薦めを訊くといいメバルがある由。それを頼みました。主菜は勿論のこと、味噌汁がよろしい。クロメが入っていました。満腹。
宮川内に戻りました。再度高速道へ。別府付近は風が強かったです。扇山ゴルフ場辺りは桜吹雪でした。由布岳の北側、塚原高原から九重インターに掛けては標高の高いところを走ります。県南・佐伯に比べ春が遅い。落葉樹の新芽に満開のヤマザクラが混じりました。柔らかい色合いがよろしい。ハイウェイの両脇に満開のコブシが続きました。NEXCOが植えたのでしょうか。粋な計らいです。勝手に「辛夷街道」と名付けました。カーステレオにベスキのBACHを流しました。途端、昔のあれこれを想いだしました。春・別れのあれこれを思い出しました。途端にゆく春が哀しくなりました。この季節、あまり好きではないんです、私。
このまま走ると、早すぎる到着となります。筑前の小京都・秋月を散策することにしました。甘木インターで降りました。朝倉の市街地を東に走りました。甘木鉄道の甘木駅が見えました。ここが始発の3セク鉄道です。後先になりますが、秋月の帰り、この直ぐ隣に西鉄の小さな駅舎が見えました。止まっている電車の色が甘木線のそれと異なる。朝倉市のこの界隈、いい感じです。
前後します。10分ほど進むと、田園風景が広がりました。もう10分車を転がして到着。中山間に佇む極々小さな城下です。山に囲まれた東西南北2kmほどのスペースに、民家と武家屋敷、商家が混在しています。湯布院のようですが、湯坪のようなごった返し感はなく、鄙びています。それがいい。灌漑を兼ねた疎水が流れていました。駐車場はいたる所にありました。ほとんどが無人。木箱を備え、300円の文字が書いてありました。のどかです。その一つに止めました。メイン通り「杉の馬場桜並木」を歩きました。既に散って葉桜でした。満開の時は賑わったのでしょう。今日はウィークデーということもあり、土産物屋や休み所は閑散。
古道具屋、紙漉の工房、くず餅の店、秋月窯、冷やかしは楽しいです。酒屋がありました。角打処と書いてありました。ひっかけたかった。しかしハンドルを握る身。残念でした。
歩を気分任せにしていたら、声を掛けられました。老婦人が「梅干しを買わんけ?」拙宅も漬けるから、と返しました。これをきっかけに立ち話。私は野菜畑を褒めました。彼女曰く「80になんだわ、節々が痛い、思うたよーにゃいかん、やおいかん」話の内容とは裏腹、元気な声色でした。明るいのが何よりでした。「何の何の、まだまだ元気でいらっしゃる」というと、抜けた歯むき出して笑いました。小旅はこれだから楽しいんです。要らずの土産物屋より偶然の出合いがよろしい。土地の人との会話は名物や珍しい土産に勝ります。
天神のホテルにチェックインしたのは午後6時でした。大名の焼き鳥屋に突っ込みました。串を何本か注文。生ビールと冷酒を頼みました。いっぺんに出てきました。
ここの暖簾、早めに出ました。次いでバーへ。ギネスの小を一杯。これで腰を上げました。
締めに屋台へ。おでんとコップ酒。
ラーメンをもらいました。
今日はおとなしくということで、これでお終いにしました。
今日の一句
関崎は豊予の峡霞みけり
速水の瀬戸は渦巻き霞みおり
BACH聴き春の景色が流れ去る
秋月に桜の散りて葛の餅
老婆あり欠け歯を剥きて笑いけり
大名をほろ酔い気分で練り歩き
春宵は止まり木に居り黒ビール
博多が夜屋台の袖でコップ酒
今日の写真は薬缶です。それこそ屋台の袖で湯気をあげていました。まだ夜は冷えます。
二日まとめて(出張) 2022年11月08日 コメント(10)
3日まとめて簡単に(鹿児島出張) 2022年05月14日 コメント(4)
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