梅林庵

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2015年02月07日

塞いだ一日

(2)

カテゴリ：日記

平成27年2月7日土曜日

　午前7時起床。曇り。昨夜、遅くの深酒に後れをとりました。午前中、本を読んだりブログを書いたりしました。

　昼前、襤褸に着替えました。勝手口を出たら、カゴの中に立派なシイタケが入っていました。ああ、そうだった、昨日、親方(私も一人親方杣夫を名乗っていますが、親方の親方です)が来たらしい。芳醇無比の銘酒「西の関」の一升瓶を頂いたのでした。昨夜、帰ってその話を妻に聞きました。酔っていたので失念していました。写真はその酒です。彼は養命酒しか飲まない下戸です。だからくれたんでしょうか。それとも山の加勢に来いというメッセージなんでしょうか。とにかく、ありがとうございました。

　もう一枚、そのシイタケです。肉厚です。これも彼からのものでした。

　チェーンソーを回しました。杉のセビンタに刃を入れました。薪ストーブの焚き付けをこさえるためでした。小切ったものを鉈で割り、細くしました。丸めた新聞紙の上にこれを載せたら、火熾しは容易です。

　チェーンソーエンジンの音を聞きつけて、父がやって来ました。曰く、T(私の息子ですが)はどうしているか、地元に帰らせる手段はないか、連れ戻した方がいいぞ、なんとかならんのか。

　その気持ち、痛いほど判りました。父と私の関係がそうでしたから。私、大学を卒業して、築地に就職しました。数年後、父にUターンを勧められました。それをすんなり受け入れました。

　が、息子は違います。電力会社に働いています。原子力発電所に籍を置いています。震災以降、運転が止まっています。今は、火力発電所に出向しています。技術屋ですから、転職に潰しが効くと思うんです。それにまだ20台。先般、正月に帰省した折、思い切って伝えました。帰ってこいよと言ったら、一蹴されました。彼には彼の考え方があるんでしょう。あれこれ言っても、無駄と分かった年末年始だったのです。

　そのことを父に話しました。耳が遠いので、いつもは大きな声で話します。今日は、内容がプライベートなだけに、小声になりました。内容の半分くらいしか伝わっていないと判る顔つきでした。悲しい表情をして、帰っていきました。とぼとぼの背中でした。鉈を持つ手を停め、空を見上げました。曇って、青空はありませんでした。遣り切れない気持ちになりました。写真は庭の鉢に植わっている緑です。

　もう一枚、勝手口横に拡がる草です。何れも蕾が見て取れます。

　髪を切りに行った妻が帰ってきました。遅い昼をしました。腹が落ち着いて、着替えました。運動公園へ。ラン10km。日高晤郎ショーを聴きながら走りました。アナウンサーが札幌雪祭りのことを報じました。そうか、その時期か。遙かな気持ちになりました。写真は、走り終えて帰る途中の木立野です。山の麓に拙宅があります。