梅林庵

平成29年6月27日(火)

　午前4時起床。雨。空梅雨と思いきや、このところ雨続きです。蒸し暑い日もありますが、肌寒さを感じもします。湿り気を帯びた冷気は、身体によくない。こういう日は熱燗が恋しくなります。

　さて、今日はポカ休。午前7時前に家を出ました。父が心臓手術に備え、大分の病院で検査がありました。MRI、超音波、口腔。予約してありました。午前8時半に始まり、正午までに終わりました。口腔検査に時間を要しました。ちなみに歯科は別棟でした。エレベーターで5階に上がり、降りたところは天井が高く広々。ちょっとしたホテルのロビーの雰囲気がありました。外来病棟の混雑とは大違い。待合に美しい女性が一人だけ。しばらくしたら、これまたうら若い美貌の女性が診察室から出てきました。お召しの洋装は上品の一言。ここ、お年寄りが入れ歯をこさえにやって来る市井の歯医者ではないようです。診療科目に目をやったら、口腔顎顔面外科・矯正歯科でした。なるほど。写真はその待合から眺めた大分・乙津川です。鰻がいそうな川面でした。漬け針をしたらいいかもしれない、そんなことを思いました。判りにくいですが、右上に白いものが見えます。ビッグアイ（現：大銀ドーム）です。サッカー日韓W杯の舞台になりました。

　帰りに遅い昼をしようか、父に問いました。食べて車に揺られるのは嫌だ、と帰されました。何か馳走したかったんですが。仕方ありません。家に送りました。自宅に戻り午睡。目の覚めて珈琲を淹れました。香りを楽しみながら、病院で読み始めた本を手に取りました。吉村昭「遠い日の戦争」。先日、井伏鱒二「さざなみ軍記」を読みました。両方とも主人公は若者。前者は太平洋戦争末期、福岡・西部軍司令部防空情報主任、後者は平家都落ちに従軍、平知盛の息子、平知章（たいらのともあきら）です。死を覚悟してのところに共通点があります。どちらも深い。読み終えて、ブラームスのシンフォニー2番を聴きました。カラヤン、ベルリンフィル。本のせいで、2楽章が癒やしというか、安息の響きにきこえるから不思議です。

　雨のため走ること能わず。バスタブに湯を張り、文庫本を持って浸かりました。汗をたっぷりかきました。サッパリしたところでプシュッ。嗚呼、これがいいんです。

　妻が好物の鯵を買って帰りました。そうお願いしてあったのです。

　ホレホレ、お前にもやるからな。

今日の一句

秋霜の何と厳しき敗者狩り

今日のラン

なし

今日の酒

アサヒスーパードライレギュラー1缶　清酒2合