梅林庵

梅林庵

2020年07月09日
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カテゴリ: 日記
Wednesday, July 8, 2020
 午前4時起床。晴れのち曇り。
 午前、梅雨の晴れ間でした。強い陽射しを前に、野良へ出る踏ん切りがつきませんでした。午前中、書斎にだらだら過ごしました。写真は朝ご飯を済ませて妻の握る紫蘇おにぎりです。拙宅、一度に3合を炊きます。夜はお勤めがあるので、私は夕食にお米を食べません。保温のジャーはありません。この時期、食べ物は傷みやすいです。こうしておくと、大丈夫です。この図をして、毎度のことですが、なんだか昔話に出てくるお爺さんとお婆さんを連想するね、夫婦二人して笑いました。



 次の写真は手に取った本、池田弥三郎「日本故事物語」角川文庫です。本棚の隅に眠っていました。先日、「声でつづる昭和人物史」、田中角栄の第2回を聴いて、対話の相手が池田弥三郎でした。それを思い出してのことです。彼は国文学、民俗学の大学教官にして随筆家。この本は「日本に伝承の成句は、民族知識の連綿を受け継いだ言語表現である」という観点で記した随筆に近い作品です。難しくも面白い。その中の一つを紹介します。
 「弘法筆を択ばず」という諺を挙げての一文です。空海が「大師」という尊称をつけられたのは「篆・隷・楷・行・草のみならず八分・飛白の書法を習得。諸家の真髄を体得に独自の妙味を加え、一新機軸を出した」からではないというのが彼の弁です。能筆は空海に限らず、嵯峨天皇然り、橘逸勢然り。が、いつしか「能筆は弘法」というふうに定まっていくのは、民衆の伝承が時代を経てのことで、その過程に「生活の哲学」があったからと説きます。うーん、生活の哲学か。縁に暮らす中、それを楽しむ知恵をして「大師は弘法にうばわれ、太閤は秀吉にうばわる」といわれ始めたのがその一例と紹介します。「弘法も筆の誤り」が、点を書き落とした応天門の額に気づき、墨を含ませた筆を下から投げてなおしたという「弘法の投げ筆」も然り。たとえ字を書き損じても「大師ほどの人だと、それがまた名のでる機会になる」のが民衆の喜ぶ伝承、つくられていくらしい。
 転じて、「猿も木から落ちる」「上手の手から水がもれる」「釈迦にも経の読み違い」などが庶民生活の中で出来上がった成句であると例示。それとは別に、弘法大師の「民間活用例」も挙げています。民俗学的考察も。例えば全国各地の井戸・湧水など水に関連する奇瑞(きずい:めでたい事の前兆として現れた、不思議な現象)がそれと。全国に分布する縁の地も、実際、もれなく巡錫は無理だから、奇瑞を表した人は別にあって、それらが皆弘法大師に付会されたのではないかとみます。その延長線上に、弘法大師や伝教大師が行ったとされる土木事業をはじめとする社会事業の信憑性を疑います。伝説の史実化であると論じています。うーむ、この辺りが総理角栄の対談相手として役不足でないことなのでしょう。二人の録音トーク、残り1回です。角栄先生、何を語るか楽しみです。



 面白そうで面白くない、面白くないと思ったら面白い。けれど難しい。妙な本を置いて昼食。デザートはサクランボパイケーキです。父の日、娘からのそれを冷凍の儘でした。満を持してカット。うーむ。いい感じです。チェリーのシロップ漬けがたっぷり入っていました。これに力を得て、午後は炎天下に生け垣の剪定をしました。拙宅の敷地回りに茶が植わっています。散髪にこれが活躍します。電気式だと、延長コードを引っ張る必要があります。面倒です。重いのを承知でエンジン式を使います。



 次の写真は着工前の図。髪の伸びて鬱陶しい頭を連想します。



 角刈りにしてやりました。市道に落ちた小枝や葉は松葉掻きで寄せ、茶の根に敷き込みました。最後は、エンジンブロアーで一気に吹き飛ばしました。終わり前、その調子が悪く、作業を終えた後、分解してみました。中のファンが回転軸からズレて修理不能。素人目に部品交換の必要あり。修理に出すことにしました。


 3時間近くの仕事でした。汗をたっぷりかきました。水分補給をしてランの格好に。何時ものコースを走りました。写真はその切り取りです。1枚目は怪しい雲行きの空です。霊峰尺間嶽がおどろおどろしくを醸しています。



 向津留の農道は、両側に水田が広がります。どの田んぼにも穂が出そろいました。この辺り、田植えの早い遅いはあっても10日間で植え終わります。始まりと終わりに最大10日間のハンデがあるということでもあります。面白いことに、出穂の早い遅いが差は、一両日あるかないかです。横並びが好きのようです。早い苗が遅い苗を待つのでしょうか、はたまた遅れをとらじと焦る苗のあるのでしょうか。写真は首を垂れ始めた稲穂です。実るほど、です。



 林道取付手前です。木の枝に覆われる市道の終わり付近。苔生していました。梅雨時期は毎年こうです。この奥に民家はありません。加えて行き止まりです。苔のことをして交通量の少ないのが見て取れます。余談です。当地では、行き止まりの道、特に林道のそれを「突っ込み」といいます。通り抜け出来ないというニュアンスなのでしょう。



 こちらはTさん宅前に咲く芙蓉です。花言葉は「繊細な美」「しとやかな恋人」「熱い思い」「心変わり」。一貫性に欠ける言葉ではあります。



 隣家、Fさん宅の勝手口に咲く向日葵です。午後、雲の厚くなって、折角の黄色が台無しです。



 家に戻ったら、暗がりの中を妻が野菜収穫。この白茄子、今年初収穫です。京料理になるといいな。



 いい汗をかきました。シャワーを浴び、夜のお勤めはこれを最初に。キンキンに冷えたズブロッカです。甘口が度数の高さを消しています。夜のお勤めをしてバタンキュー。
 プロ野球、広島・堂林が逆転満塁弾を放ち、DNAに勝利。いいぞいいぞ。



今日の一句
今日のラン
6km
今日の酒
SAPPOROゴールドスターレギュラー缶1 ズブロッカ1ショット 冷酒2合 いも焼酎無垢5勺
教の写真は今が盛り、そのクレオメです。



おまけは妻が玄関に活けたグラジオラス。庭に咲き始めたものを切り花に。


Thersday, July 9, 2020
 午前5時過ぎ起床。曇り時々雨。
  朝の内、覗いた晴れ間に気も漫ろでした。理由は昼前から雨模様との予報だったからです。午前に走っておこう。キャノンデールのシナプスを壁掛けから下ろしました。先日までのそれはアルミ製ですが、こちらはカーボン製。軽く、撓りもします。



 空気を入れていざ出発。写真はペダルです。ビンディングシューズを固定するタイプです。これだと、踏むだけではなく、引くことが出来るのです。坂道になると、心持ちではありますが、ペダルが軽くなるのです。慣れることが必要ですが。



 茄子、胡瓜の調子がイマイチですが、友人K君に届ける用意をして家を出ました。番匠川河口にある清掃工場で折り返し、市街地を抜け、番匠大橋まで川を遡りました。折り返して、堅田街道を岸河内から青山へ。途中、竹角付近で俄雨に遭遇。家路を急ぎました。平均時速30km。頑張りました。写真は高畑井堰です。数日来の雨に増水していました。



 正午前帰宅。シャワーを浴びて昼をしました。以降、書斎に。abemaTVで将棋の棋聖戦を観戦していて、TELがありました。某社の課長からでした。社長と一緒に今から訪ねてよいか、とのことでした。用件を訊ねたら、口を濁しました。拙宅は荒ら家。散らかっています。大急ぎでそれを片付けました。畑に出ていた妻が戻り、野良着を脱いでキチン、お客様を迎えて恥ずかしくない格好に着替えました。
 話は非常勤の役員として、という内容でした。考えてみることに。でも私のスキルは酒を飲むことだけです。受けてその仕事が務まるかどうか。二人を見送って猶将棋観戦。が、しかし、最前の話に考えが及び、対戦に実が入りませんでした。藤井7段は負けました。
「あなた、今夜はチキンカツよ。キャベツを採ってきて頂戴」
 アイアイサー。2ヶ月前、小さな苗を親方に貰いました。それが頃合いに。一番大きいのを収穫。親方、いいのが出来たよ。有り難うね。



 早速食卓に上りました。向こうは茄子、オクラ、南瓜、ピーマン、夏野菜の天麩羅です。自慢話で済みません、全部家庭菜園に出来たものです。年金の出るまで、自給自足が続きます。



 うっ、茄子の揚げ浸しにトドメを刺されました。



今日の一句
鴎外忌安倍一族でなくてよし (これ、我ながら秀作と思うのですが)
今日のラン
サイクリング40km
今日の酒
ノン
今日の写真は拙宅花壇に未だ未だ咲き続けるムラサキツユクサです。緑一色の中にあっての紫がいい感じです。












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Last updated  2020年07月09日 21時55分28秒
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禁玉減酒 @ Re:のんびりの休日(06/22) New! こんばんは~。 お酒、ありがとうござい…
山本晴望@ Re:のんびりの休日(06/22) New! パールマンとジュリーニのベートーヴェン…
幻のマリブラン@ Re:のんびりの休日(06/22) New! 函館のおぢさん日記から辿り着きました。…
nkucchan @ Re:宴会の酒を我慢して魚喜家へ突っ込む(06/21) 気持ちイイ飲みっぷりですね~ お店の大将…
一人親方杣夫 @ Re[1]:宴会の酒を我慢して魚喜家へ突っ込む(06/21) 亮おじさんさんへ こんにちは。 腹一杯…
一人親方杣夫 @ Re:宴会の酒を我慢して魚喜家へ突っ込む(06/21) こんにちは。 グラスの容量は90mlくらい…
亮おじさん@ Re:宴会の酒を我慢して魚喜家へ突っ込む(06/21) いくら小さなグラスとはいえ、ほぼ一気飲…
シミ君 @ Re:宴会の酒を我慢して魚喜家へ突っ込む(06/21) こんにちは。 親方さん、いくら何でも飲…
一人親方杣夫 @ Re[1]:ポテサラは手間がかかるけど美味しい(06/20) nkucchanさんへ おはようございます。 …
一人親方杣夫 @ Re[1]:ポテサラは手間がかかるけど美味しい(06/20) 禁玉減酒さんへ おはようございます。 …

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