梅林庵

Saturday, June 12, 2021

（この花をして）

　暦によると昨日が入梅でした。今年は梅雨に入って早一ヶ月。雨模様の日もありましたが、晴れた日の続くことも。ここ数日がそうでした。写真はこの季節の象徴、紫陽花です。先般、植わる土壌により色の変化有り、作業員さんがそう教えてくれました。拙宅の取付や隣家の庭先には、青や赤っぽいのが満開です。翻って拙宅玄関先、梅林下に植わるのは白っぽいです。数年前、義母の友人Iさんが伴侶の死を機、生まれた土地を引き払い、東京に暮らす娘夫婦のところへ引っ越していきました。その折、思い出にと義母の受け取ぅって自宅に植えず、娘の嫁ぎ先、つまり私たち夫婦の住む敷地が広いので、ということで、ここに移植したのでした。

　もう40年近く前、私たちは結婚して5年ほど、池船町にある義叔母の家を借りて住みました。その折、Iさんは偶然にも隣保班。町内会の会合でIさんのご主人と一緒しました。魚屋を営み、頓痴の利いた親爺さんでした。店は勝ち気の奥さんで持っているようでした。彼女の後でいつもニコニコ、兵六、芋助を装い、こっそり一人悦に入る様子は、洒落たユーモアとでも言いましょうか、得も言えぬ妙味でした。印象の強く、それをして私、この花を見る度、彼のことを思い出すのです。年の下って、いまはもう・・・ではあります。次の写真はそれと関係ありません。紫陽花にも種類のあって、こちらは勝手口の先に咲く額紫陽花です。本紫陽花は全国区ですが、こちらは九州に多いとものの本にありました。

　おまけは再掲の紫露草です。これもこの季節の定番です。濃い薄い、濃淡のあれど、青が基調です。陰暦、水無月とは裏腹、瑞瑞しく、落ち着いた優しい癒やしの色合いです。

（サイクリング）

　先週末、弥生の奥で折り返し、青山廻り。50kmの輪行を楽しみました。照りもせず、降りもせずのサイクリング日和。ペダルが軽かったです。写真は山梨子橋の上から眺めた番匠川下流方向の水面です。画像では確認できませんが、川鵜が魚を狩っていました。上から見下ろすと、水中を潜るスピードの速いこと。加えて長い息止め。これでは鮎も堪りません。流石でした。

　喉が乾いたので、かつての同僚Sの始めた「志縁や」に立ち寄りました。アイス珈琲を注文。世間話をしました。友人の息子さんをアルバイトに雇い、大層助かっていること、互い、行きつけの河岸だった「つね三」の大将がその後の噂話など。特段のこととして最近、私のようなサイクリングのお客さんが増えたことを話してくれました。なるほど、そうかもしれません。わたしのまちは海・里・山と風光明媚。田舎故の少ない交通量に加え、坂道もふんだん。チャリダーにとっては走る際の好条件が揃っています。そんなに多くはありませんが、其処此処にB級グルメのお店も点在。輪行好きの皆さんにはお勧めです。次の写真はSの店一押しの一つ、オーガニック栽培の豆を使ったアイス珈琲です。中には丸氷。拘っています。言わんやここのお店も立ち寄りの適地。

　余談です。彼の店向いには道の駅「やよい」があります。隣接に「番匠おさかな館」。ここになんと黄金色のスッポンが展示されているのです。もちろん、生きたまま。先日の新聞に、私の暮らす木立地区で捕獲され、ここに持ち込まれたというニュースが掲載されました。現物を見たかったのですが、先を急いだので割愛。興味のある方は​ ​こちら​

　こちらはNHKの地元ニュースを扱うHPからの引用写真。

　余談です。ここの学芸員さん、私はちょっとだけ面識ありです。3年ほど前、館を訪ねて名刺交換。見学させて貰いました。肴（あっ、間違えた、魚です）に関する知識豊富、一応酔散を自負する私ですが、彼の博覧強記には舌を巻きます。足下にも及びません。あっ、でも彼もバックボーンは酔散系のようですから根は同じですが。さてもこの館、常設展に加え、折に触れて特別展を開催します。全て彼のコーディネート。素晴らしい。以前、歴史資料館にKさんという佐伯に過ぎたる学芸員のいることを書きましたが、この館にも、ではあります。いつか、二人を引き合わせてみたいなぁ。すでにもう知り合いになっていたりして。写真は、その番匠川河川敷に憩うキャンパーたちです。いい感じだな～、この光景。私もデイキャンプを張り、昼ビーしたい。

　輪行に戻ります。青山を廻り堅田を抜け、木立の入り口に差し掛かりました。津志河内地区には蓮根栽培の水田が広がります。そこの山付きに蓮の花を楽しむ一角があります（毎年夏、拙ブログに掲載）。そこを通ってみました。

　まだ蕾でした。開くのはもう少し先だな。余談です。この花、開く際にポン、音をさせるのだそうです。本当だろうか。聞いてみたいです。

　汗をかいてシャワー。この日の昼は冷やし中華でした。妻の焼いた錦糸玉子に自家製胡瓜、冷たさが生き返るよう。美味しかったです。

　サイクリング関連のおまけです。自転車を始めたのはもう何年前だったか。息子の乗らなくなったキャノンデールを２台、送って寄こしたことが端緒です。その際、メンテナンス工具一式を誂えました。しかし、如何せん素人。その道を知らず、安物買いの銭失い。悪いクセが出ました。値段の安さに釣られて購入はこれ。

　これなら大丈夫。顎の幅も５㎜と厚い。かかってこいです。こうして使うのです。工具はやっぱりしっかりした物に限ります。購入に際しては、お金を惜しまずが肝要かと。

（ウィークデー）

　ウィークデーの帰宅は午後7時前が日常となりました。夏至に近く、散歩には十分の明るさが残っている時刻です。毎日ではありませんが、走ったり散歩であったり。目の奥に溜まった澱のようなものを洗い流す時間です。写真は水田。稲が生長しました。

　木立は早期米コシヒカリの産地です。熊野神社・鎮守の森を囲む水田がこの通り緑一色。

　この時期、農家は一度水面を干します。この様、ひび割れを見て取れます。こうする意味は水生昆虫などを一度始末することのようです。次ぎに農家の誰かさんと行き遇わせたら詳しい話を訊いてみよう。

　散歩といえば、勤めに出始めて、夕刻、Rさんとの散歩はさっぱりです。午後7時を過ぎて彼の家近くを通り、塀の中を覗いたら、ダリヤが赤い花を付けていました。彼、どうしているかなぁ。

　こちらは小中尾に植わる枇杷です。やりっぱなしの管理に、実が小さい。泥棒する気になりません。食欲をそそりませんから。

　先ほど、帰宅時刻のことを書きましたが、先週月曜日は掛かり付けのS内科へ。血圧の薬を処方してもらうため午後4時に早引けしたのでた。ドクター曰く、このところ通常の診療を割いてのワクチン接種、土日も集団接種会場へ、とのことでした。忙しそう。彼とはいつも酒談義ですが、今日はコロナ禍にあって医師の義務感、信念のようなものを感じました。私より一つ年上の立派な方、流石です。処方箋を受け取って隣接の薬局へ突っ込みました。そこには同級生の薬剤師Uが勤務。気軽に声を掛けてくれますが、今日は特別優しかったです。彼女、私がまた働き始めたことを知って、健康を気遣ってくれました。持つべきは友です。

　この日の帰宅は午後５時。早く風呂に入ってゆっくりしたら？　妻の声を入れず、襤褸を纏いました。甘藷の畝、1／3を植え残していました。種芋から伸びた蔓を鋏でカット。マルチシートに穴を空け、1本ずつ、植え込んでいきました。１時間余りで100本余りを終えました。中腰の作業でしたが、毎日のスクワットがせいで余裕。写真はその芋畑です。左の２列と３列目の半分が今日の成果。その右は先日までの作業が跡。活着して元気です。

（朝餉と夜のお勤め）

　ウィークデーはノンアルと決めていましたが、ブロ友諸氏の囁きがせいで、なし崩しとなりました（笑い）。悪いのは彼らですが、となりの太公望、DのYさんもそのうちの一人です。先日、猪の煮込みを届けたのですが、そのお返しにハンサコ（イサキのこと）の釣物を貰いました。これがいけなかった。届いたらナニハトモアレ、刺身で一杯。ということで包丁を持ちました。腹がパンパンに膨れていました。割ると大きな白子が出てきました。家に食客、隻腕の猫オビに与えたら、むしゃぶりつきました。

　こちらはチャチャッと終えての刺身です。トラが大喜び。この当て、残りは漬けにして朝、熱々のご飯に載せました。

　魚は鰓と内臓を除き、全て料理に使えます。鶏魚もそのようにが肝要。頭や骨、それに皮や腹骨は味噌汁に。葱を散らすとこれはこれで逸品中の逸品。生き返るような味わいです。

　朝餉の話ついで。このところ、添えられるのはこの類いです。茄子の趨り、塩揉みです。色合いのいいこともあってご飯が進みます。

　こちらはキュウリの酢の物。さっぱり感のある逸品です。大根の薄切りに包丁の切れを感じて嬉しいです。

　朝食、私は基本、お米ですが、週一、或いは２週間に一度位、パン食となります。こんな感じです。これに珈琲が付いてくるのですが、それを淹れるのは私の役目。

　朝の写真が続きました。夜の部、先週ウィークデー某日は例えばこれ（砂ズリ）であったり。

　はたまたこれであったり。

　こちらは掘った馬鈴薯に従姉の焼いたパン、娘が送って寄こしたタンシチュー。ということで先々週は1勝６敗。先週は先に書いた囁き他のせいで全敗と相成りました。トホホ。（でも飲んでも日本酒換算で２合止まりです）

　ということで、黒星続きの昨夜、花金の夜を迎えました。当然プシュッ。クワワワワァー、もちぇん。SORACHIのホップは得も言えぬ苦みです。

　へっへっへ、ここいらで釧路から届いた時子をいってみようか。パクリ、ウオッ！　これは最高だ。いっぺんに食べてはバチが当たるぞ。この一切れで２合はいけるな。

　これを抜栓。静岡の甘露です。グビリやりながら至福の時間が過ぎていきました。

　おっ、いい匂いがしてきたぞ。氷下魚の一夜干しが焼き上がりました。これこれ、これなんです。小振りは中骨を気にせずにいけます。ホッケの開きがいいだの、宗八がいいだの、ド素人は好みを好き勝手ですが、これに勝る北海産、右に出るものは断じてありません。それが証拠、干物を好まぬ妻がこれは旨いと言い放ちますから。亮さん、ありがとうございました。来年、筍をうんと送るから、また送って頂戴ね（笑い）。

（万年筆）

　仕事のことを書くのは法度ですが、差し障りのないところを少し。弊社、年４回ある長丁場の会議シーズンの一つを迎えています。その準備で慌ただしかったです。この一週間、毎日、会議室にほぼ缶詰でした。幸いなことにエアコンのよく効いて、暑がりの私、助かりました。

　さて、缶詰仕事とは別、私の部屋には入れ替わり立ち替わり、弊社幹部の皆さんがやって来ます。内容に触れることは出来ませんが、そのうちの一人にKさんがいます。彼は親会社からの出向です。営業５部のトップです。私と同様、白髪の交じる方です。背が高くスマート。某日、差し向かいで案件に向かい合っていた折、彼のメモ書きの入ったペーパーを見ました。何と文字の上手な。しかも万年筆によるものです。営業畑にあって書類への走り書きを万年筆で、とは。ペン好きの私、彼に特別の印象、好感を持ちました。数日の後、別の案件で彼の部屋を訪ねた折り、達筆のことを切り出し、愛用のペン如何、尋ねてみました。パイロットの太字を使うとのこと。話の弾み、成り行き上、来し方のあれこれや趣味を訊いてしまいました。理系人間、某大学の農学部に入学、学生時代はブルーバックスを手当たり次第だったようです。卒業後、親会社に奉職、それからは研究畑を歩いたそうです。学生の折は農業経済に興味のあったようですが、社会人になって病害虫の分野に長らく席を置いたとのこと。親会社は年齢を重ねるに従い、試験研究を極める路線と、そこから離れ営業職・管理部門に進む社員に分かれるようです。彼は後者の道のようでした。馬が合いそうです。コロナ終息の折は一献傾けたいな。ということで万年筆、彼に影響されて、私もゼブラのSARASAをペリカンのそれに持ち替えました。写真はその１本を会社に置いて、残り、拙宅の引き出しにある類です。

（旧友）

　某日昼休み、会社に高校時代の同級生が尋ねてきました。Eです。彼はJリーグ、大分トリニータの社長です。親友にしておいお前と呼び合う仲。トリニータがJ3に陥落した折、社長に就任。劇的復活を遂げた陰の立て役者です。営業のNさんを伴い、顔を見せてくれました。佐伯に営業で来たとのこと。今期は勝ち点が伸びず、苦しい戦いのようです。できる限り支援をしたい。微力ながらチケット販売に協力したいです。ところで私、質問魔です。それを言うと、サッカーのことなら何でも答えるよ、身を乗り出してきました。語ってくれた内容の一部を以下に。

　試合に同行するかって？　勿論だ。全国を飛び回っているが、今はコロナ禍で大変。細心の注意を払っているよ。何処のスタジアムが一番かって？　そりゃーダントツ、日本一はガンバ大阪のホーム、パナソニックスタジアム吹田だ。ここは市民有志の寄付とパナソニックが金を出して建設し、吹田市へ寄付。ガンバ大阪が無償で指定管理を受けているとのこと。フィールドの素晴らしさもさることながら、国や自治体であっては不可能、観戦・飲食可能のVIPルームを多数設置、それを企業に販売、接待に使って貰う狙いだ。福岡ドームのそれと一緒だよ。経営方針が素晴らしい。ん？　トリニータ選手の年棒かい？　そうだね、チームメンバー併せて10億円ほどかな。それでね、神戸のイニエスタだよ、彼の年棒は一人で20億。どったまげだろう？　田舎のチームは経営が苦しいんだ。金策に奔走しているよ。でもね、県民が愛してくれているんだ。頑張るよ。