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May 4, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
        『 ライバル見参(星に願いを番外編 )』 パート4



 本屋に行き、お目当ての参考書を見つけ、何個見比べていると

「俺、これ持ってるし、貸してやるよ。それ以外も欲しいんだったらこれが良いんじゃないか?後、この問題集とかも良いと思うが」

隣から彼をのぞかせる優斗先輩がそうアドバイスしてくれたので、問題集を買おうとすると斉藤さんは

「千雪ちゃん。真面目だね。俺、その手のもの見るだけで頭痛くなりそう。」

「お前はそうだよな。こんなんでも俺と同じ大学に入ったのが不思議だがな。」

嫌みを言う優斗先輩。

「それは藤野様様がいてくれたおかげでございます。頭が上がりません。」

斉藤さんは彼に受験勉強を死ぬほど面倒見て貰ったようで、補欠合格でありながらも入学できたとのことだ。



と答えると

「そうなんだ。昔から星好きだよね。亡くなったお父さんの影響だっけ?」

「そうです。あと、お義父さんの影響ですかね?悪いとは思っているんですけど、最近はメールや電話のやり取りだけなんです・・・・・・」

と答えた。

「たまには帰らなくていいのか?」

「お義父さんは、寂しがってますけど私は・・・・・・」

あの当時の事を気にして、実家に帰れずにいた。結果として家庭崩壊みたいなきっかけを作ってしまったことを未だに悔んでいる。

「気にするな。お前のせいじゃないだろう。千鶴にもお前のこと頼まれてるし。落ち込むな。」

頭をポンポンしてくれたのは優斗先輩だった。

それから、レジにお目当ての問題集を買い、更に一ちゃんに頼まれていた本を探し、買うことを決めた。

レジに行く途中にGW特集の雑誌に目が入った。



斉藤さんは当然のように聞く

「どうでしょ?私も宿題多そうですし、優斗先輩も忙しそうだし。」

当の本人も肯いている所属する研究室の実験とかで忙しいのだ。

「そうなのか。てっきり初めてのGWだから、遊園地とか水族館、映画館とか行くのかなと思ってたんだけど?後々お土産話でもと思っていたんだけどな。」

「すみません。ご期待に副えなくて・・・・・・勉学最優先で、今の同居生活も許してもらっているので、成績を落とすわけにはいかなくて・・・・・・」



「それより、本買わないのか?」

手にしたままの本を見た優斗先輩に促され、レジへと買いに行く。

「別にどこにも行きたくない訳じゃ無いが二人きりっていうのが慣れなくてな。あの笑顔を見れなくなっても嫌だしな。」

「藤野って、本当に過保護だよね。そりゃ、解るけどやっぱり適度な息抜きと愛情表現は必要だろう?」

恋愛に不器用な友人を想う斉藤さん。

女にモテないが、男にはその性格の良さで慕われているのだ。

時々、斉藤さんが友人で良かったと思う優斗先輩だった。

そして、後日手紙と共に、一ちゃんに本を贈るのだった。






 おまけ

「先輩もあの女もどこに行ったのよ!」

浅川桃は、本屋で3人を探すも見つからずに嘆くのだった。




 気付かぬ内にすれ違い、3人はファーストフード店へと足を運んでいるとも知らずに探し続けるのだった。









 snowの日記
今日の話は、本屋での会話だ。
明日は子供の日。
また、GW後半だ。





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Last updated  June 29, 2016 05:44:54 PM
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