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2026.09.06
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カテゴリ: 作家


悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になり罠にはまり、由樹枝に振られた。罠をかけた美恵子とはいやいやながら彼女が卒業すえるまで付き合った。悠介は、就職も決まり、唐橋由美子と親しくなったが、別れたいが別れさせてくれない。就職して由美子が自殺未遂をした。親に会い慰謝料も支払い問題は解決した。悠介は希望の鹿沼工場に配属されたが、女性問題がありタイのシラチャへの出張が決まった。シラチャでの仕事、恋愛も順調であった。2年強のシラチャ生活を終え、鹿沼に帰り2年が経過した。そして2年振りに心がときめく女性を会う。橋本千恵子と言う女性である。何とか彼女を誘い赤城山、伊香保温泉の旅にでた。3人と同時に付き合っていた千恵子であり気になっていた。アパートを替え千恵子の誕生日の誕生日祝いを行った。



写真はネットより借用

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第214回 2026年9月6日(日)

昼食を済ませた後、二人はしばらく街を歩いた。千恵子は店先の商品を見ながら、
「これ可愛い。」
「買おうか?」
「いいです。見るだけ。」

夕方になった。

「そろそろステーキ屋へ行こう。」
千恵子の返事が早かった。すぐに、「はい」、と言った。悠介は、本当に肉が好きなんだな、と思った。二人は予約していた店へ向かった。店内は落ち着いた雰囲気で、照明も少し暗かった。席に案内されると、千恵子はメニューを開いた。
「どれにしようかな。」
「今日は誕生日だから、好きなのを頼んでいいよ。」
千恵子は真剣な顔でメニューを見比べた。
「これにします。」
「じゃあ、僕も同じものにしよう。」
注文を終えると、二人はワインではなく、ジュースで乾杯した。
「誕生日おめでとう。」
「ありがとうございます。」

「美味しそう!」千恵子の顔が明るくなった。
「ゆっくり食べなよ。」
「はい。」
二人はナイフとフォークを手に取った。一口食べると、千恵子は満足そうに頷いた。
「美味しい。」

「今日は、最高の誕生日です。」
「それならよかった。」
悠介もステーキを口に運んだ。柔らかい肉を噛みながら、今日一日のことを思い返した。朝、目を覚まして「おめでとう」と言ったこと。プレゼントを渡した時の千恵子の嬉しそうな顔。街を歩きながら交わした何気ない会話。そして今、こうして向かい合って食事をしている。どれも特別なことではない。しかし、悠介にとっては、それが妙に大切なものに思えた。

「悠介さん。」
「ん?」
「来年の誕生日も、一緒にいられるかな?」
千恵子が何気なく尋ねた。悠介はすぐには答えなかった。一年後。その時、自分たちはどうなっているのだろう。千恵子との関係は続いているのだろうか。結婚という言葉を考えることもある。しかし、あの過去のことが頭をよぎる。悠介は一瞬だけ迷った。それでも千恵子の顔を見ると、自然に笑顔になった。
「来年も一緒に誕生日を祝おう。」
「約束ですよ。」
「約束。」
千恵子は嬉しそうに笑った。二人は残ったステーキをゆっくりと食べた。外はいつの間にか暗くなっていた。八月最後の日。十九歳最初の日。そして二人にとって、新しい生活が始まって最初の誕生日。悠介は、今日という一日を忘れないようにしようと思った。ステーキを食べ終えると、千恵子は満足そうにナイフとフォークを置いた。
「ごちそうさまでした。」
「どういたしまして。誕生日だからね。」
「来年もお願いします。」
「気が早いな。」
二人は顔を見合わせて笑った。

千恵子の19歳の誕生日祝いをしてからあっと言う間に9月が去り、10月となった。毎週、千恵子とはデートを重ねている。約束していた10月24日になった、金曜、土曜と休暇を取り、2泊3日で、奥鬼怒温泉郷にある八丁の湯に行くのである。

悠介が調べた限り、金精峠から八丁の湯まで、6時間で歩けるはずである。それで、昼前には、金精峠に着くように出発する事にしてある。新鹿沼駅、9時30分に待ち合わせ。悠介は少し早く行って待った。千恵子は時間ぴったりに来た。
「待った?」
「いや、そんなに待たなかったよ。時間ぴったりだ。さぁ、行こう。」
悠介は、ニッカボッカに登山靴、長袖に登山用ベストと言う完全に登山の完全武装である。これなら、富士山でも、北アルプス辺りも登れそうである。一方、千恵子は完全武装とは言えないが、スラックスに運動靴、長袖に、薄手のジャンパーを着ている。


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最終更新日  2026.09.06 09:40:14
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