1994 フランス・ドイツ・イギリス・アメリカ 監督:ジャック・エルトー 出演者:ジャン=ピエール・ヴーヴィエ、ザビエール・デュリック、モーリス・バリエ、ヤン・エプスタン、へスター・ウィルコックスほか 115分 カラー D-DAY MINUS ONE, 1944/Un jour avant l'aube
戦闘アクションは、そこそこの火薬量で派手さはあるが、自由フランス軍兵士の銃乱射シーンや横一列でなぎ倒されていくドイツ兵など、やや粗雑な作りも目立つ。使用される航空機としては、Fieseler Fi 156 Storch(シュトルヒ)連絡機が登場する。カウルがついておらずエンジンむきだしで、脚が細いこの機体は「ザ・ロンゲスト・デイ2(1994米)」にも登場した機体と同一のものと思われる。このほか、兵員輸送機としてC-47スカイトレインが出てくる。AFVでは、実車と思われる10連装ロケット搭載のオペルマウルティア42式ロケット砲(15cmパンツァーベルファ42、150mmPanzerwerfer42/SdKfz.4/1)が1台登場している。実際に走行もしているし、ロケット砲も発射しているように見えるが、どこから調達したものか。このほか、これも実車と思しきヘッツァーやキューベルワーゲン、トラックの類が出てくる。 また、本作では記録映像も随所に取り込まれており、ノルマンディー上陸戦はもとより、パラーシュート降下シーンなどの映像が用いられている。中でも、フランスレジスタンスの破壊活動を表現した映像シーンでは、爆破される橋や構造物に混じって、ドイツ軍車両を乗せた機関車転覆シーンが登場する。このシーンは「鉄路の闘い(1945)」からの流用だ。