



自然主義に近かずいている。比喩の文学というのは、意外と外国でも多いのですね。翻訳作家のエッセイを読んでいると、その苦労話が書いてあります。
・伯母さん→ 男色家。フランス人は顔を剃らないので、ひげがある。
・牡牛→ 巡査
・娘→ 酒瓶
・31の服装をしている→ 正装
そこの国の風習や習俗にどっぷり浸からないとわからないものも多い。当然それこそ幼児体験がなければわからないことばや比喩があるとすれば、本当のネイチャーではない。そういう意味では、日本人も、日本人でしかわからないところがあるに違いない。それを捨てたがるというのは勘違いも甚だしいだろう。
犬猫を可愛がるのはヨーロッパ人だけではない。日本人も犬猫を可愛がるひとも多いだろう。それと天気を気にするのは、まあ太古からつづいている遺伝子の所為だろうか。
漱石を読んでいて、これが本当に明治元年の一年前に生まれた人かと驚く。明治の底力というか、それこそごろごろいたような人ではないだろうが、爪の垢を煎じて飲みたい。