心の赴くままに

心の赴くままに

PR

Profile

kishiym

kishiym

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

cozycoach @ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…
2008.09.16
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 リーマンが破綻して、株価急落の恐れが出ています。

 リーマンの行方とアメリカの景気の行方が心配ですね。

 ”経営の極意”(2003年8月 幻冬社刊 田原総一朗著)を読みました。

 不況を逆にバネにするように突き抜ける活力の秘密を披露しています。

 19世紀の経済成長の中で、小さな政府が主流となり、均衡財政が望ましいとされました。

 しかし、19世紀末から20世紀にかけて、重化学工業の割合が次第に高まっていくとそれまでの景気循環のパターンは次第に崩れていきました。

 第一次世界大戦後、世界的に反動不況が訪れ、1929年、アメリカの景気が腰折れ世界恐慌が勃発すると、未曾有の経済不均衡が発生しました。

 イギリスでは、ケインズが、賃金の下方硬直性に注目し、古典派の枠組みでは現下の問題が解決できないと考え、雇用・利子および貨幣の一般理論を著しました。

 以後、様々な経済学者により再編され、ケインズ経済学が成立し、これまで、経済政策における理論的支柱の役割を果たしましたが、不景気が長期化したときには有効でありません。



 それでも景気はよくなりません。

 それどころか、悪くなっています。

 まさに、ケインズ自身が認めているケインズ政策が効かない状況に入っています。

 景気の長期低迷の原因を、ほとんどのメディアが、政府の経済政策が間違っていた、失政であると指摘しています。

 しかし、経済政策が失敗したといういい方は、実は間違いではないでしょうか。

 なぜなら、どの内閣も一生懸命に減税をし、金利を下げ、国債を発行して公共事業をやってきました。

 にもかかわらず、景気は何役するどころかどんどん悪くなってきています。

 ほかにどういう方法があったのでしょうか。

 どのメディアも、歴代内閣の経済政策の失敗を非常に強く強調しますが、それに対する対案はほとんど示しません。

 構造不況が10年以上も続いた最大の原因は、学者やエコノミスト、ジャーナリストを含めて、国民の多くが政府の政策次第でこの不況を回復できると思い込んでいたことだと考えます。

 政府側も、政策次第で構造不況から脱却できると傲慢にも思い込んでいました。



 そして、この二重の誤解こそが失われた12年を生み出しました。

 不況の原因は、冷戦が終わり冷戦中は米ソの代理戦争の戦場だったアジアが平和になり安い労働コストを求めて日本の工場が数多く転出していったこと、IT時代になって世界中で情報が共有できるようになったこと、バブルが弾けて日本人は個人法人を合わせて1200兆円の資産を失ったことです。

 この構造不況から脱却するには、アメリカが60年代末からの低迷を、IT産業、金融ビジネスなど新しい産業を創出して脱却したように、ほかの国にない新しい技術を開発して新産業を創り出すことです。

 日本にはその可能性は大いにあります。

 ただし、あくまで主役を務めるのは民間企業です。



第1部 構造不況に勝つ経営

・アメリカ的経営では、日本企業はダメになる キヤノン代表取締役社長・御手洗冨士夫
・日産の敵は日産にあり 日産自動車社長・カルロス・ゴーン
・デフレだから安売りするというのは全くの誤り イトーヨーカ堂代表取締役会長・鈴木敏文
・我々はすべてを変える、変えるべきだという前提でやってきた アサヒビール相談役・樋口広太郎
・わが社はエリートしかいらない。エリートの集団を育てる 伊藤忠商事代表取締役社長・丹羽宇一郎
・誰でも一度は勝てる。が、勝ちつづけるということは非常に難しい セコム創業者・飯田亮
・トップの器量によって会社は伸びる。経営には哲学が必要だ 京セラ創業者・稲盛和夫
・金は稼ごうと思うと稼げないものだ。金なんていうのは研究のあとからついてくる 浜松ホトニクス代表取締役社長・晝馬輝夫
・長銀はわざわざ倒産を目指す経営をしていた 新生銀行代表取締役会長兼社長・八城政基

第2部 フロンティアに学ぶ経営

・トップランナーとして、市場を掘り起こせ ソニー創業者・盛田昭夫
・財テクをするな、本業に徹しろ 松下電器産業創業者・松下幸之助
・事にあたって狂の世界に入れ 京セラ創業者・稲盛和夫
・柳の下にどじょうは一匹。エンターテイメントに二番手はない 任天堂代表取締役相談役・山内溥
・「袖の下」を使うと会社は腐る。お客さんからの無理難題の中に未来の種がある 太陽工業創業者・能村龍太郎
・一等地ならお店が腐り、二等地ならお店が考える イトーヨーカ堂代表取締役会長・鈴木敏文








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.09.16 20:24:28
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: