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cozycoach @ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…
2013.12.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 ”よみがえる力は、どこに”(2012年6月 新潮社刊 城山 三郎著)を読みました。

 この本は、講演と未発表エッセイと対談の三部から構成されています。

 講演録では、自由闊達で気骨ある男たちの肖像を通して、日本人に誇りと希望を語っています。

 城山三郎さんは、1927年、昭和2年、名古屋生れ、一橋大学を卒業後、愛知学芸大に奉職し、景気論等を担当し、傍ら小説を執筆し、1957年に文学界新人賞を受賞し、1958年『に直木賞を受賞し、経済小説の開拓者となりました。

 ほかに、吉川英治文学賞、毎日出版文化賞、朝日賞を受賞しました。

 本書は、講演録、「そうか君はもういないのか」の草稿の一部、作家吉村昭氏との対談の三部構成となっています。

 本書のタイトルにもなった第一部の”よみがえる力は、どこに”は、魅力ある人間の育て方、ふたりの若き兵士たち、人を喜ばせるためなら、自分だけの時計を持て、一日仕事をしないと自分に見放される、軟着陸をしない人生、人間は負けるように造られていない、一期は夢よただ狂へ、という構成です。

 組織を強い人間の力で乗り越えていくためにはどうすればいいかについて、土光敏夫氏、本田宗一郎氏、石田禮助氏、田中正造氏、大岡昇平氏などのエピソードを交え、人間の魅力や生き方について語っています。

 年齢はただの番号に過ぎず、自分も若い一兵卒と思ってがんばることや、いかに相手を喜ばせるか、損得抜きでそうできるか、ということを語っています。



 神経質な夫とおおらかな妻という関係がユーモア交じりにつづられ、失われた切なさがしみじみと伝わってきます。

 ペンネームの“城山三郎”は、城山八幡宮に3月に引っ越して来たことから付けた、といいます。

 第三部の”同い歳の戦友と語る-吉村昭氏との対話集成”では、あの戦争とこの半世紀の日本人、語りつぐべきもの-藤沢周平さんのことなど、きみの流儀ぼくの流儀という内容です。

 二人とも昭和2年生まれで、ひたすら自分のテーマを追い続けた作家でした。

 昭和2年生まれには、ほかに、藤沢周平さん、結城昌治さん、北杜夫さんなどがいます。

 城山さんは、徴兵検査を受け、海軍に入隊したもののわずか3ヶ月で終戦となり、吉村さんは、結核を二度やって徴兵検査は受けたものの、兵士を経験しないまま10日後に終戦となりました。

 ここでは戦争にまつわる話が、いろいろと語られています。

 そして、戦争中にはいろいろな生き方があったが、いま振り返って、心をひかれる人たちもいたとのことです。

 しかし、あの戦争を書くときに、戦争を美化したくない、といいます。

よみがえる力は、どこに
君のいない一日が、また始まる







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Last updated  2013.12.24 17:05:48
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