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カテゴリ: 好きな映画

片時も 忘れない…。」


★ソフィー・マルソーの美貌と抑えた演技の妙★

『恋人たちのアパルトマン』で、その魅力に取り付かれてしまった「ソフィー・マルソー」。
『恋人たちの~』では、自分の感情を、体全体で、あふれんばかりに解き放って表現。自由奔放な役柄が、実に魅力的でした。

しかし、本作品では、それとは対照的に、感情を内に秘めた「静」の演技で、見るものを魅了してくれます。

表面上は「静」の演技ですが、抑えた表情から滲み出てくる感情の渦、娘への万感の想い、などが、強く伝わってきて、改めて彼女の演技の確かさに、すばらしいと思いました。


★物語の概要★

時代は1837年イギリス。22歳のエリザベス(ソフィー・マルソー)は、父の負債を救うために、イギリス人貴族チャールズからの、ある申し出を引き受けます。


チャールズと、契約の三夜だけ関係を持ち、やがて身ごもったエリザベスは、女の子を出産します。
しかし、「あなたの仕事は終わりよ」と、わが子を抱きしめる間もなく、引き離されてしまいます。

彼女は、娘を、忘れられずに、探し求めます。
7年の歳月の後、ようやく娘の居所を見つけて、チャールズの屋敷に、家庭教師として入ることになるのですが…。


★娘への消えない愛★

テーマは母と娘の絆。

たとえ契約で、愛のない中で生んだ娘だとしても、やはり自分のお腹を痛めて生んだ子。忘れられるはずもありません。

生まれた瞬間、抱きしめる事も、じっくり見つめる事もできなかった娘。
また、どこへ行ったのかも、何と言う名前をつけられたのかも分からない娘。

それでも、自分が生んだという事実は拭いようもなく、毎年、娘の誕生日には、水彩画を描いて、どこかで生きている娘へメッセージを書き付けていきます。

そして言い聞かせます。


7年の後、巡り会った娘は、ルイザと名付けられていました。
父であるチャールズにだけ甘え、他人には心を開かない娘に育っていました。

家庭教師として雇われたエリザベスを、本当の母親と知らないルイザは、彼女に対して、いきなりこう言います。

「従わないわ。使用人なんかに」と。

エリザベスは、厳しさを伴った「愛情」で、娘ルイザに読み書きを教えていく事を決意します。




ファイアーライトとは、劇中の暖炉の炎の明かりを現わすのと同時に、娘を想う愛情でもあり、そして、愛のなかったはずのチャールズへの想いが、再燃する様をも含ませている、さまざまな「炎」を象徴しているのかな、と思いました。

全体的には、穏やかな波が打ち寄せるように、静けさを湛えた作品です。
作品のもつあたたかい雰囲気、静々と湧き上がってくる感動は、好きです。

映像が美しく、神秘的でさえあります。
サン・セバスチャン国際映画祭で、最優秀撮影賞を受賞しているのもうなずけます。
雪の降りしきる様や凍りついた水面など、全体的に透明な青や白の色調が、効果的に使われています。
だからこそ、それと対照的なファイアーライト、暖炉の明かりがよりいっそうぬくもりを感じさせてくれます。


暖炉の話をエリザベスが、娘に語り聞かせる場面が、この作品全体の世界、人間模様をも象徴していて印象に残ります。

「暖炉の光は時を止めるの。ランプを消すと暖炉の光が広がりルールがなくなるの。何でも言えるし 何でもできる 何にでもなれる。……」

娘のルイザは聞きかえします。
「何にでもなれるの?」

この娘の問いかけが、胸に迫ります。

抑え気味の演技が光る、ソフィー・マルソー主演の静かな感動作。






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Last updated  March 17, 2006 09:29:12 PM
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