音響機器修理「京とんび」

音響機器修理「京とんび」

2010年11月28日
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カテゴリ: 音響機器修理

 今回の修理は、MDドライブを2台搭載する「ビクター NS-X7WMD」だ。両MDとCDが動作せず、CD扉が開かない言う故障状態だ。

NS-X7WMD

 外装汚れを サッと 拭き取り、故障箇所と修理可不可の当たりを付けるため、まずは分解。 バブル期製造の製品は機能重視で分解も難解だが、崩壊以降の製品はコスト重視のために組み立て易くできている。即ち分解もし易いことが多い。

NS-X7WMD
[分解中のNS-X7WMD]

NS-X7WMD
[CDとMDユニットを取り外したNS-X7WMD]

 NS-X7WMDは、きわめて分解しやすい機種だった。動作不良のCDユニットには、レンズに曇りがあったため、これをクリーニング。

 CD扉の開閉はゴムベルトを使用していたが、このベルトが劣化して伸びていた。このため、CD扉を開くことができなかったようだ。ゴムベルトを交換した。機械的な異常は他になかった。

 次に動作不良のMDユニットに取り掛かる。

NS-X7WMD
[NS-X7WMDのダブルMDユニット]

 分解して分かったのだが、2台のMDユニットを搭載していると思っていたのだが、なんと1つのMDピックアップユニットを共有する仕様となっていた!

NS-X7WMD
[1台のピックアップを共有するNS-X7WMDのダブルMDユニット]

 2つの客室を行き来する接客係のようにピックアップ部が両デッキを行き来するようになっていた。

 2台のMDユニットを搭載するより、こうした方が全体としてコストダウンできたのであろう。レンズクリーニングとメカ機構の清掃とグリスアップを行った。

 筐体の洗浄と破損箇所の修理を行い、組上げを行った。

NS-X7WMD
[修理の完了したNS-X7WMD(落札済み)]

 動作を確認する。珍しく一発OKで修理完了。なかなか良い音だ。MD to MDコピーもバッチリだ。一発で修理が完了することは、ほとんどない。ひどい時は、五回くらい分解・組立てを行い、修理断念ということもある。

 修理成功の確立は、60%くらいだろうか。もちろん新品部品をメーカーから取り寄せて修理すれば、90%以上の確立で治る。しかし、部品代が高くつき過ぎるので原則行わない。修理を行うプロセスの面白みにも欠ける。(^_^;

 そんな訳で、修理し切れなかったラジカセやコンポが屋根裏に多数積まれ、二個一修理される機会を待っている。

--- 趣味で修理したラジカセ/ミニコンポを中心に出品 ---
★京とんびの気まぐれオークション★
(^_^)/ あの頃の懐かしいコンポを復活 (^o^)/






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最終更新日  2010年11月28日 18時36分53秒
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Re:【機器修理】ダブルMD/CDシステム「【Victor|ビクター】NS-X7WMD」(11/28)  
ジャンク初心者学生 さん
こちらのラジカセと同機種を近所のハードオフで買いました。参考にさせていただきます!!
・・・・・・。ということはいいのですが、私、このデッキに搭載されているピックアップレンズが何かわからなかったので、交換できずに実質詰んでいます・・・。
もし、これに積まれているピックアップレンズの型式を知っていたら教えてほしいですm(__)m (2025年02月27日 23時15分01秒)

Re[1]:【機器修理】ダブルMD/CDシステム「【Victor|ビクター】NS-X7WMD」(11/28)  
京とんび さん
ジャンク初心者学生さんへ
 こんにちは、京とんびです。

> これに積まれているピックアップレンズの型式を知っていた
> ら教えてほしいです

 CD光ピックアップは「SONY KSS-213C」です。
念のため、分解後に実物を確認してみてください。型番のシールが貼ってあります。購入はその後に。また、互換品は初期不良が多いのでご留意を。

 CD系は自動調整回路を有しているため、同部品(保護ハンダを除去のこと)の交換作業のみで調整は不要です。ただし、保護ハンダ除去後の静電気破壊には注意してください。

※初期不良か静電気で破壊してしまったのか判断が付
きませんので、私はいつも同じ部品を3個は買います

 併せてCDトラバースメカの分解・清掃とシリコーングリースの給脂もしてください。

 交換後も不調の場合は、CD基板の多数のコンデンサやトランジスタ2個が経年劣化している場合が多いので疑ってみてください。
 また、CD回転時に擦れ音がある場合は、CDトラバースメカのゴムブッシュ4個がヘタっていますので、適当な素材で各々高さを補って調整してください。

 因みにMD光ピックアップは「SONY KMS-260E」です。
ただし、これは交換後の多数の専門的調整が必須なため、レンズと磁気ヘッドの掃除に留めておくのが無難だと思います。
ダブルMDメカもとても複雑ですから、これの分解も避けた方が無難でしょう。

 思っていたよりも面倒臭いですよね(^_^;

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