今回の修理は、「 Victor NX-F5WMD ミニコンポ( 発売日:2001/11/1 ) 」だ。 ダブルMDと3CDチェンジャーを搭載し、MDLPにも対応した非常にレアな機種だ。ビクターのこれ以降の機種では、ダブルMDは継承されるものの、CDチェンジャーは廃され、シングルCDデッキとなっている。
■主な故障と原因
■修理
ともあれ、電源コードを交換して動作確認を実施すると、上記のような故障を確認した。
さて、Victorのミニコンポでは、従来2基搭載していたMDデッキを、この機種から1基の光ピックアップと録音磁気ヘッドを2つのデッキで共有する形式(ダブルMD)としたようだ。以降、このダブルMDが標準となり、後続機種に継承されていったようだ。
CD光ピックアップは「Victor OPT-725B1」だ。特に問題は無く、メカ共々クリーニングを実施。
CDチェンジャーは、トレーの一部が欠けていたため、同機種の正常部品と交換した。どうやらCDが取り出せなくなったため、無理やり取り出し破損。結果、AC電源コードを切断して廃棄処分にしたのだろう。
MDメカは、Victorオリジナルだ。MD光ピックアップは「SONY KMS-260E」、ATRAC ICは「MATSUSITA MN66621ARG」を2個搭載する。ATRAC ICは、製造時期によって細かなバージョン違いを確認している。
MD調整モードで調整するが、TOC読み込みや録音が稀にうまく行かない場合があった。MD光ピックアップの寿命のようだが、原因特定に時間を要するため、別途調整が完了していた同型のMDユニットと交換し、復旧とした。
同型とは言え、MDユニット同士を見比べると、歯車の色やICのバージョンが異なっいるなど、微妙に改善やコストダウンがなされているようだ。
その他各部のクリーニング。エージングを実施し、作業完了。
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