*** かたり亭 ***

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2009.08.07
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ゴーギャン


ゴーギャン展に行ってきました。
ゴーギャンが生きたのは、1848年 - 1903年ということで、
まさに、フロイトやニーチェが、
封建的な文化の中で、抑制された生の衝動(性的なものを多く含む)を
どのように文明の中に明らかに位置づけようかと戦っていた時代だったのだと思います。
(※ あんまり歴史は詳しくないのです。)
ゴーギャンは、南洋の生活の中で、
「知恵の実を食べてエデンの園から追い出される」前の理想郷を、


生きることの終わりを前にして、描かれたのが、
この「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」という大作です。
この絵の展示は、動物園のパンダのようなてすりをしつらえてあって、
「近くから歩きながら見たい人用」が手すりの手前で、
「遠くから全体を見たい人」が階段の下から見上げるかたちになっている。
しげしげと、右から左に見て回ると、最後の左端の人が気になる。
手で顔を覆って、座り込むこの人は、あきらかに死を前にしている。

解説では、絵の右側の画面からはみ出して、
絵の中と外をつないでいる黒犬は、画家自身ではないかと書いてあったが、
むしろ、わたしは、この左端の人に、画家の生死の達観を見取るのです。

この絵は、ゴーギャンが生きて、見て、考え、感じた世界の縮図。

寄り添う人々、そして、必衰、去り行くとき。

昨今の輝かしい世界にいた人たちが、いろんなお別れや、
哀しい余生に落ち込むニュースを見ていたら、
こんな文章を書きたくなりました。

さよなら、おおはられいこさん。





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最終更新日  2009.08.07 17:53:45
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