趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

January 21, 2007
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カテゴリ: 漢詩・漢文
寄許尊師 劉長卿
獨上雲梯入翠微、蒙蒙煙雪映巖扉。
世人知在中峰裏、遙禮青山恨不歸。
【韻字】微・扉・帰(平声、微韻)。
【訓読文】
許尊師に寄す。
独り雲梯を上りて翠微に入れば、蒙蒙たる煙雪巌扉に映ず。
世人中峰の裏に在るを知り、遥かに青山に礼して帰らざるを恨む。
【注】

○雲梯 くもに届きそうな高いはしご。
○翠微 みどりにけむる山の中腹。八合目。
○蒙蒙 たちこめて薄暗いさま。濛々。
○煙雪 もやと雪。
○巌扉 岩穴のとびら。
○世人 世間の人々。
○礼 おがむ。
【訳】
許尊師に贈る詩。
高き梯子を上りゆき山の八合きてみれば、粉雪舞いて蒙蒙と巌の扉に吹き付くる。
尊師の住むは深き峰、世人は山をふし拝み、いつまでたっても町なかに帰らざるをば恋い慕う。





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Last updated  January 21, 2007 06:41:54 PM
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