趣味の漢詩と日本文学

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March 22, 2007
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カテゴリ: 漢詩・漢文
送李判官之潤州行營 劉長卿
萬里辭家事鼓■(「鼓」のしたに「卑」。ヘイ)、金陵驛路楚雲西。
江春不肯留歸(一作行)客、草色青青送馬蹄。
【韻字】■(ヘイ)・西・蹄(平声、斉韻)。
【訓読文】
李判官の潤州の行営に之(ゆ)くを送る。
万里家を辞し鼓■(「鼓」のしたに「卑」。ヘイ)を事とす、金陵の駅路楚雲の西。
江春肯へて帰(一作行)客を留めず、草色青青として馬蹄を送る。
【注】至徳二年(七五七)春、長洲における作。

○潤州行営 江南東道節度使の行営。江蘇省鎮江市にあった。
○万里 はるかに遠い距離。
○辞 わかれを告げる。
○鼓■(「鼓」のしたに「卑」。ヘイ) 軍中で使う太鼓。■(ヘイ)は馬上で用いる小型のもの。
○金陵 江蘇省鎮江市の別称。
○楚 春秋戦国時代に長江中流域を領有していた国。郢(湖北省江陵県)に都を置いた。
○江春 川べりの春の景色。
○不肯A Aしようとはしない。
○帰客 帰る旅人。「行客」ならば、旅人。
○馬蹄 馬のひづめ。
【訳】

故郷を離れ一万里、いくさをするも国のため、向かうは金陵、楚の西よ。
川辺の春の景色さえ、君の旅立ちとめられぬ、馬の蹄を見送れば、ただ青々と春の草。





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Last updated  March 22, 2007 09:28:05 AM
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