趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

April 5, 2009
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カテゴリ: 国漢文
【本文】
八日。さはることありて、なほおなじところなり。
【訳】
八日。差し障ることがあって、まだ依然として同じ所である。

【本文】
こよひ、つきはうみにぞいる。これをみて、なりひらのきみの「やまのはにげていれずもあらなん」といふうたなん、おもほゆる。
【注】
●やまのはにげていれずもあらなん 『古今和歌集』八八四「あかなくに まだきも月のかくるるか 山の端にげて入れずもあらなむ」(心ゆくまで楽しんでいないのに、もう月が隠れてしまうのか。山の端よ月から逃げて月を入れないでほしい)。
【訳】


【本文】
もし、うみべにてよまましかば、「なみたちさへていれずもあらなん」ともよみてましや。いまこのうたをおもひいでてあるひとのよめりける。
  てるつきの ながるるみれば あまのがは いづるみなとは うみにざりける
とや。
【訳】
もしも、海辺で詠んだとしたら、「波が立って行く手をさえぎって月を入れないでほしい」とでも詠んだであろうか。いま、この歌を思い出して、ある人が詠んだ歌。
照る月が、流れるのを見ると、天の川の流出するみなとは海なんだなあ。
とか詠んだ。





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Last updated  April 5, 2009 03:08:23 PM
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