趣味の漢詩と日本文学

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January 4, 2011
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カテゴリ: 国漢文
【本文】又おなじみこに、おなじ女、

こりずまの浦にかづかむうきみるはなみさはがしくありこそはせめ

【注】
・おなじみこ=弾正のみこ章明親王。
・おなじ女=監の命婦。
・こりずまの浦=「前の失敗にもこりないで」という意の「こりずまに」という副詞と「須磨の浦」を合わせた言い方。「浦」に対し「かづく」「うき」「みる」「なみ」は縁語。
・うきみる=根が切れて水面に浮いている海松(みる)という海藻。

【訳】また同じ親王に、おなじ女が作って贈った歌、

しょうこりもなく甘い言葉にだまされてあなたと逢ってしまったわたしは、もういっそのこと須磨の海岸で入水して死んでしまいましょう。根の切れた海松が海面に浮かんでいるように、私が憂き目を見ることで身投げして海に遺体が浮くのは、あなたのせいで世間の噂がさわがしいからですよ)







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Last updated  January 5, 2011 05:27:37 PM
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