きみの背 南風一
いつもなら
仲のいい友だちと一緒なのに
その日は一人だった
いつもなら
帰る時刻に
姿を見かけることはないのに
その日はプラットフォームで背を向けて立っていた
それがきみの意思表示であることは
分かっていた
俺は黙って
一番きみから遠い電車に飛び乗った
それが俺の言葉
きみはもうそれっきり
姿を見せなかった
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