夢の形 南風一
目覚まし時計が鳴って
もう少しと思っているうちに
夢を見た
高校2年の新学期が始まるというので
体育館に午後集まれという
新しい校舎を迷いながらようよう体育館にたどり着くと
館内は新入生でいっぱいだった
同級生は?と館内を見渡すけれど
見知っている級友たちの姿は見えない
どうも奥の壁にクラス編成表を貼り出しているらしいので
押し合い圧し合いしながら壁を見上げる
すぐ前の上級生女子のお尻をぐいぐい押すようになったが
彼女の方もそのことに気付いているらしく
ちらりと俺の方に視線を投げてよこした
体育館の隅の方へ行くと
中学校の同級生に会った
そのまま温泉ルームに入ると
若い女性が素っ裸になって風呂につかっていた
これはやばいと思って別のドアから入り直した
今度は俺が素っ裸になって洗い場に突っ立っていると
ドアが開いて素っ裸の女性が入ってきた
・・・・・
そこで目が覚めた
日頃頭の中にある妄想というものは
眠っていたところで
どこでひっよこり頭を出すとも限らない
いつも考えていることが
ない混ぜになって夢の形で現れたのだろう
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