”名も知れぬ人たちへ”・【転21】

・・・妻よ,もうこれ以上?・・・

この入院は,長かった・・・。
12月20日あたりから1月10日くらいまでの入院。
年越し,お正月を病院で過ごすことになってしまった。

なによりも寂しかったのは一人部屋であったこと・・・。
でも妻はどうしても一人でトイレにいきたい,という願望が強い
ためトイレ付の部屋に入った。
もちろん白血球が少ないためビニールで囲まれていた。
私たちは常にマスクをして入ることと言われている。

12月28日から1月3日まで正月休み・・・それ以外は
以前にローティションを組んだのと同じやり方ですごした。
火曜日と金曜日の午後から休みをとって仕事場と我が家を
行き来していた。

正月休みはほとんど妻の病院へ行って話しをしたりご飯を
食べたりした。もちろん娘も連れて。

正月明けには私の両親を我が家へ呼び娘の面倒をみてもらった。
私の両親には本当に迷惑をかけた。いや今後も迷惑をかけるであろう。
感謝しても感謝しきれない。妻も心の奥底ではそう思っていたに違いない。

ようやく白血球が上昇してきて,体力を少しだが復活させた。
もう退院してもいいだろう,と先生が言う。

・・・もう抗がん剤は限界かな?そんな気配・・・
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