2006.07.13
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カテゴリ: METAL馬鹿
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人類学者が「METALはなぜ嫌われるのか?」を世界各国で体当たり取材!

・・・とは言うけどメタルヘッズが大学へ行って文化人類学を専攻しただけなので
その辺はありがたがる必要はない。実質メタルヘッズが作ったメタル映画だ。

演出について
テーマごとに見出しをつけて「ここからコーナーが変わりますよ」と
わかりやすくしているので、観やすい。
学者さんならではの「文章の手法」だろうか。
ただ、逆にそのせいで浮き彫りになる疑問も。
「別に映画じゃなくて本にすればいいんじゃねーの?」だ。

でも映像の使い方がヘタなのだ。
この人の「取材」はほとんどインタビュー取材。
話しの内容が面白いかどうかだけで、映像的なオモシロさがないわけである。
それがあったのはローニー・ジェイムス・ディオの自宅での様子。
そしてGORGORTHのゴールのインタビュー
(アノ間のオモシロさは文章では絶対表せない)ぐらいか?
それだったら本でいいじゃん? と思ってしまう。
学者さんだけあり、分類・分析は確かで、資料価値が高いので尚更だ。
DVDが出たら間違いなく買うんだろうケド、何か引用しようと思ったら
いちいち早送りして観なければいけないわけだ。めんどくせー^^;

取り上げているテーマについて
コレがまた的確かつ巧妙だ。

メタルの誕生から、メタルの進化を辿る時系列の流れと
「環境」や「ファッション」「宗教と悪魔崇拝」など
「メタルが嫌われる理由」に関わるであろうテーマとが何の破綻もなく絡み合ってる。
取り上げるテーマもちゃんとわかっている人が作ってるだけあり外していない。
これならメタルを知らない人にも安心して勧められる。

誰がために?

これは誰に見せたいんだろう?
15年以上メタルを聴いている人間から言わせて貰えば
なんの新鮮味も面白味もない 内容だ。
繰り返しになるが学者さんの制作なのでメタルヘッズの理論武装(?)のための
引用元としては非常に価値があるが、・・・それだけだ。
若いキッズには「なるほど~」と思うことがあったのかも知れないが
オレからすれば2時間「確認作業」の繰り返しだった。

と、すると、メタルを聴かない人に観てもらいたいのだろうか?
オレ自身はそういう人に観てもらいたい。
でも「BURRN!」誌以外では全く広告を見ていないし、メタルを聴かない人が
この映画の存在を知っているのか疑問だ。
知っていたとしても、メタルを聞かない人が「観よう」と思うような
宣伝の仕方をしてないのも事実。

やっぱりメタルヘッズが自分自身を確認するための映画だと思った方が良さそうだ。

結論として
正直別に「嫌われている理由」なんてどうでもいいんだよね(笑)
メタルという「文化」は「反抗の文化」だから眉をひそめる人がいて当然。
そんな中で「自分の信念を貫け」ってのがメタルなんだから
「嫌いな人は嫌いでけっこう」ってなもんだ。

しかしメタルという文化はある種、人間の行動の基盤となる「宗教」のようなもので、
我々メタルヘッズは国を持たずに、世界中に散らばってる「民族」のようなもの。

だとしたら「嫌いな人は嫌いでけっこう」と言い続けているのも問題があるので、
「嫌う側」と「嫌われる側」お互いがこの映画を通して理解しようとするのも悪くはない。





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Last updated  2006.07.15 12:09:21
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