もいっか★フィンランド

もいっか★フィンランド

2004.09.25
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
トルコに今、少し注目している。全くずぼらで申し訳ないが、配信記事をそのまま貼り付けて概要を確認。




同首相は、不倫禁止法を除いてEU加盟交渉に必要な刑法改正案の審議を26日から再開することを約束。フェアホイゲン欧州委員(EU拡大担当)はEU加盟交渉の障害となっていた問題が解消されたと語った。

これによりEU加盟交渉の是非を勧告する来月6日の欧州委員会報告に向けた障害が取り除かれ、トルコのEU加盟問題は大きく前進した。EUは欧州委報告を基に12月の首脳会議でトルコとの加盟交渉の方針を決める予定になっている。



誤解しやすい点を一つ指摘しておくと、12月の首脳会談で話し合われるのは、あくまで加盟交渉の「方針」「方法」にすぎない。つまり、トルコのEU加盟がこの段階で決まるのではない。

しかし僕はトルコのEU加盟は、この時点で ほぼ決まった と判断している。23日の交渉はEU側を納得させるような(言いかえると突っ込み所があまりなかった)内容で、このまま来月の欧州委員会報告、12月の首脳会談とストレートに進む可能性は高い。12月にトルコとの加盟交渉が決定、トルコがEU加盟候補国になれば、加盟そのものがEU側から白紙撤回されることはまずありえない。実質、後戻りがきかない段階に突入するのだ。

ただ加盟年がいつになるのかは不明。加盟交渉時、EU保守派が難癖をつけてトルコの加盟を先延ばしするような抵抗に出ることも予想されるから。しかし繰り返すが、加盟そのものが反故になることはありえない。

うーん、ややこしいな・・・↑の文章、及び腰な表現で逃げているところもあるし。「トルコは将来EUに加盟する」ってのは、考えてみると誰でも言えることか。ベルリンの壁が崩壊することを予測した者は多数いたが、89年にそれが起こると判断したのは限りなく少数だった(いや、皆無に近い。大多数は、「来世紀になる」としていた)。ならば、と敢えて断定しよう。トルコのEU加盟は 2007年以降、遅くとも2012年までに実現する 。ちなみに07年はルーマニア、ブルガリアのEU加盟予定年だ。

しかし今回までのトルコは良く耐えた。これまでにもEU国内の保守派からさんざん煽られていた。ジスカール・デスタン元仏大統領(EU憲法起草に関っている。っていうかこの爺さん、まだ生きてたんかい!)も「(トルコの)イスラム文化と(EUの)キリスト文化とは合わないんじゃ!」と公言していたし。トルコ政府はそうした批判をさりげなくかわしてきた。したたか、というか大人の対応だったな。

EU諸国の懸念も分からなくもない。もしトルコが加盟した場合、国単位の人口ではドイツを抜いてEU加盟国中、トップになる。将来、EU内でトルコの言い分を覆す場合、他の加盟国は単独ではもはや行えなくなってしまう。これまでのEUは別名「クリスチャン・クラブ」、キリスト教文化の継承国しか加盟を認めない雰囲気があった。トルコが加盟した場合、EUの存在自体が大きく変化することになる。






【追記】あ~まだ説得力ないなあ。トルコのEU加盟実現の根拠はまだ幾つかあるんだけど、ちょっと今回は割愛。それから、加盟「すべき」「いや、やめとけ」とは主張してませんよ。それはトルコの勝手(笑)。

【訂正】事実誤認が一つ。現時点で欧州の最大人口国はトルコではなくドイツです。ただ出生率の鑑みて、将来トルコ人口が最大になる可能性は高そう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2004.09.28 06:54:34
コメント(6) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


深~い  
kazutaka525  さん
トルコのEU加盟問題は絶対に自分の意見を持たねばならない、と思いつつ先送りしていました。

決めたのかなあ、EU。一部には「アメリカがトルコ加盟を推すのはアメリカがEUの影響力低下を狙う謀略」という陰謀説までありましたから、実現は遠いのかなあと思っていました。

エコノミスト誌はEditorialでトルコ加盟を推していますね。理由は「イスラムをEUに取り込むこと。そして、トルコの改革を後押しすること。」のようです。EUはクリスチャンクラブがアイデンティティーだ、という主張に私は違和感を感じていました。そんなにキリスト教が大事なの?それよりもっと戦略的な視点で加盟国拡大を狙っているんじゃないの?というのが私の疑問。戦略的にはトルコを取り込んだほうが得だと考えますが、果たしてどうなんでしょうか? (2004.09.28 16:29:21)

勉強になるなぁ  
めめきん  さん
不倫禁止法なんて、すごいですね。知らなかった。

EU加盟の兼ね合いで、撤回しちゃったんですね・・。

どちらにしても、法で禁じられても、陰で、する人はするでしょうから、根本的な良心革命というか人間改造というか、なんというか・・・。

悪魔にとらわれた人間が、早く本来の姿に戻るといいなと、個人的には思います。

しかし、この日記、とってもお勉強になりますね。ありがとうございます! (2004.09.28 18:28:27)

Re:トルコ、EUへ(09/25)  
はじめまして。トルコに住んでいます。

EU加盟に向けてコレといった決定打がありませんでした。トルコ政府は現状打破のため、なにかきっかけを探っていた気がします。そんなとき「不倫禁止法案」が(まるでやらせかのように)どこからともなく浮上し、最も適当な時期に法案撤回。なんだかあまりにも出来すぎなシナリオという気がします。
これでほぼ加盟決定でしょう。

私個人的には、EUに加盟は・・・どうだろう?という気がします。
まず、トルコは欧州国ではなく、欧州に憧れているアジア国です。
日々の生活の中で感じるトルコ人のメンタリティはアジアのものであり、宗教問題は抜きにしろ(だいたいイスラム・イスラムとメディアがあおりすぎ)、このメンタリティは欧州じゃ分からないでしょう。

トルコは欧州諸国に比べたら若くてダイナミックな国です。立地性や軍事力・人口増加・経済成長・今後の将来性など考えると、欧州に依存せず(欧州が依存する?)独自の道を歩んで欲しい。安い人件費と豊富な労働力がトルコの力。それに目をつけた外資の進出は衰え知らず。EUに加盟したら、トルコの労働力はEU諸国に流れるでしょうし、国内でも欧州レベル並みの賃金を要求するでしょう・・・
富国強兵ではないけど、一国で頑張って欲しいものです。

トルコの歴史は外交に尽きます。EUに加盟してもしたたかにやっていくでしょう(このへん楽観的です)。

(2004.09.28 21:40:08)

あとはよろしく ←丸投げ?  
kazutaka525さん、

一部には「アメリカがトルコ加盟を推すのはアメリカがEUの影響力低下を狙う謀略」という陰謀説までありましたから、実現は遠いのかなあと思っていました。

●へえ。でもアメリカの影響も否定できないですね。バルト3国の例もそれに近いし。

それよりもっと戦略的な視点で加盟国拡大を狙っているんじゃないの

●いや、鋭い。そういうことを本当は書きたかったんですけど、ちょっと勉強不足で・・・例えば、トルコ加盟を機に、レバノン、シリア、イスラエル、はてはカフカス地方(グルジア、アルメニア)までという野心的なプランもききます。ウクライナはどうだろうか?

戦略的にはトルコを取り込んだほうが得だと考えますが、果たしてどうなんでしょうか?

●これは例えばビジネスとか移民レベルで、実質進んでいると推測します。またNATOの加盟国で、軍事的にも欧州とは近いです。EU加盟は政治的、シンボリックな意味合いが大きいのではないでしょうか。

●もし機会があったらHPで論じて欲しいです。僕への突っ込みも無問題。楽しみにしてます。




(2004.09.29 03:08:01)

別名、姦通罪!  
めめきんさん、

●姦通罪(生々しいなあ)を実施している国は実は結構あるみたいですよ。アラブ諸国はもとより、アジアでは台湾と韓国がそうだった←未確認。

●廃止が進む中で、改めて施行を図ったトルコのケースは珍しいのかもしれませんが。

この日記、とってもお勉強になりますね。ありがとうございます!

●ありがとうございます。でもかなり下らないことも書いていきます。そちらがメイン?がっかりしないで下さい。


(2004.09.29 03:15:02)

訪問ありがとうございます  
タウシャン・ポポさん、

EU加盟に向けてコレといった決定打がありませんでした。トルコ政府は現状打破のため、なにかきっかけを探っていた気がします。そんなとき「不倫禁止法案」が(まるでやらせかのように)どこからともなく浮上し、最も適当な時期に法案撤回。なんだかあまりにも出来すぎなシナリオという気がします。

●うーん、これも鋭い。本当はコメントしたかったんですが、陰謀論だと思われるかとちょっと不安に・・・ヘタレです。

●僕の意見ですが、不倫禁止法案そのものには「やらせ」はなかったように感じます。ただそれをEU側が問題視し、それを逆にトルコ政府が加盟推進の取引に最大限利用した、とにらんでいます。

●それからEUは既に「トルコ以後」を想定していると思います。トルコ加盟交渉の内容はその辺りが焦点になるでしょう。つまり、将来また名乗り出てくるかもしれぬ加盟希望国をどう扱うのか。どこまで拡大するか。トルコとの交渉が先例になるでしょう。


トルコの歴史は外交に尽きます。EUに加盟してもしたたかにやっていくでしょう(このへん楽観的です)。

●同意。これまでの交渉、特にエルドアン政権以後、ぎりぎりの場面をうまく切り抜けていますね。

●もう一点ほど本文では書かなかったんですけど、トルコ側から加盟をキャンセルする可能性は残ってます。国内のイスラム主義次第ですが・・・でもこれは本当に良く分かりません。タウシャン・ポポさんの方が国内情勢は詳しいかもしれませんが。

●コメント、ありがとうございます。参考になりました。 (2004.09.29 03:33:26)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Favorite Blog

こんにちわ♪ kalunguyeyeさん
ヨーソロー!のひと… ヨーソロー!さん
介護ライフハック! ウルトラ・シンデレラさん
××××のPost Californ… kazutaka525さん
語学・下手の横好き… k9725221さん

Comments

坂東太郎9422 @ ノーベル経済学賞受賞(10/15) 「株式会社Caloria代表取締役社長 管理栄…
背番号のないエース0829 @ 旗掲揚 「竹富町役場 仮庁舎」に、上記の内容に…
(^o⌒*)/ @ 環境貢献型ツールバーサービス ◆◇=====================================…
(^o⌒*)/ @ 寂しがり屋の待合室 会える最新機能! 全コンテンツ男女完全…
パウエル★Moi @ Re:僕も違和感を感じています(11/08) kazutaka525さん >◇個人的には、労働倫…
パウエル★Moi @ Re:僕も違和感を感じています(11/08) kazutaka525さん >◇オバマは今まで語ら…

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: