森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2007.09.14
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
そうそう、多様性の問題を扱う時にもう一つ大切なことがあることを書き忘れました。


昨日書いたことは、簡単に言うと、“質の違い”という多様性のことです。
質が同じなら、そのバリエーションがいくら多くてもその刺激は子どもの同じ部分にしか働きかけません。でも、それでは子どもの丸ごとを育てることが出来ません。ということです。

そして、昨日書き忘れたことは、“多様性の同時性”ということです。
そして、昨日書いた今西先生の“農作業をやっている時の脳波”の話しは、この話しの例として考えた方が適当だったのではないかと思っています。

この多様性の同時性ということは、いくつかの質の違う刺激を同時に与えることで、その刺激を単体で与える場合よりもしっかりと吸収されることが多いという事から来ています。

何かを覚える時も、椅子に座って目だけで見て覚えようとするより、同時に口に出しながら、そして同時にその声に動きながら覚えた方が入りやすく、忘れにくいと言うことです。

(今、中2の娘が試験中で勉強しているのですが、居間で、劇タッチで何でもかんでも一々声に出しながら勉強しているのでうるさいです。自分の部屋もあるのですが、使いません。でも、こういう勉強法の方が効率がいいのです。)



また、それは知識のレベルでも、関連する異質な知識を同時に与えることで定着が高まるのです。
例えば、ガラスの組成を教える時に、隕石の話しや砂漠の話しをしたりというようにです。

また、今日先生のご専門ですが、漢字を覚える時にも成り立ちや意味やその形のイメージなども同時に教えて貰うことで知識の定着が強くなるのです。漢字ダンスなどもあったら面白いかも知れません。漢字を覚える歌なども可能かな・・・。でも、実際には現場ではそんなのんびりしたことをやっているひまはないようですけど。

どうも人間の感覚、能力はいくつかの感覚や能力とセットで働くように出来ているのです。
音が聞こえれば目が働きその音の方を見、音によっては運動神経も働き出します。さらには過去の体験を想い出そうとしたり、何の音だろうと考えたりします。

また、おかしな匂いがすれば目で見て、触れてみて確認しようとします。
そのように、生き物が自然の状態で生活している時には色々な感覚が同時に働く必要があるからです。

でも、学校という場ではそれらを全部バラバラにして扱っています。
一つの詩でも、歌い、踊り、哲学し、絵に描き、様々な形で味わうことが出来ます。
でも、学校ではそういう授業はしてくれません。
でも、そういうような学びの方がずっと深く心の中に入っていくのです。


昨日書いたような多様な要素をいくら与えても、それらが単体で与えられるならあまり子どもに働きかけることが出来ません。

これはお料理と似ているかも知れません。
どんなに様々な素晴らしい素材を揃えても、それらを単品だけで食べなければならないのなら美味しくありません。(今の学校はそれをやっています。素材ごとに別の教科になっていたり、同じ教科内でもわざわざ別々の状態で子どもに与えています。)
美味しくなければ量も食べられないし、吸収も悪いでしょう。



全く、教育とお料理はよく似ているのです。
もう一つ言えば、時間と順序、下準備などの大切さもお料理と同じです。


勉強や、子育てでも同じことです。

そして、からだを使った、仲間との、自然の中での遊びの場では、その条件が揃っているのです。
だからそのような遊びを通して学んだことは深く心に残るのです。

ただし、そのような遊びだけでは質的な広がりがあまりありません。
子どもは大好きですが“肉料理”ばかりのようなものです。

そこで芸術的な活動が意味を持つのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.09.14 13:04:31
コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: