森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2008.01.21
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
まず最初に、昨日のしつけの講座で話すことが出来なかったことを少し書きます。

昨日は最初に皆さんのしつけに対する考えを聞いて、それとあまりかけ離れないところから話しを始めようと思ったのですが、人数が多かったので皆さんの話を聞いてそれにコメントしているだけで時間が終わってしまいました。

昨日参加して下さった方はお分かりでしょうが、ひと言にしつけといってもみんなその考え方は違っています。また、実際に何をして、何をしていないのかと言うことも違います。
よく考えている人もいれば、あまり考えたことがない人もいます。

それと、しつけだと思って熱心にやっていることがただの押しつけであったり、“しつけなんか意識していません”という人が素敵なしつけをしていることもあります。

要は“大人がどう思っているのか”ではなく、“結果として子どもに何が伝わっているのか”ということなんです。

冷静になってまずそれを考えてみて欲しいと思います。
優しい子どもになって欲しくて“優しくしなさい”と怒鳴っても、子どもの心に優しさが育つのかどうかということです。
例えばですが、ただ抱きしめてあげるだけの方が優しさは育つのではないかということです。

一般的な感覚としては“優しくしなさい”と子どもに言うことも“しつけ”の範疇に入るのかも知れませんが、ただ抱きしめてあげることはしつけとは言いにくいですよね。

でも、ただ抱きしめてあげる方が子どもの心に優しさが育つのならわざわざ“優しくしなさい”と言う必要はないわけです。

よく、他の子に対して攻撃的な子がいます。
そういう子どもに対して、“ぶってはいけない”、“悪口を言ってはいけない”、“突き飛ばしてはいけない”と指導することは当然のしつけですよね。
でも、そんなしつけをしていなくても他の子に優しい子もいます。

そういう子どもを良く見ているとお母さんとも仲がいいです。
家族みんなが仲がいいです。
でも、子どもや家族と楽しい関係を作ることはあまりしつけとは言いません。

お手伝いなども、“お手伝いしなさい”と言わなくても、パッと動ける子もいます。そういうことが当たり前になってしまっている子です。

そう考えていくと、 もしかしたらしつけなど特に意識する必要がなくなるような子育てこそが素敵なしつけなのではないのかと思えるのです。

私は、しつけなど必要が無くなるような子育ての基本は喜びと調和と真善美の体験だと思っています。
そして、実際子どもはそういうものが好きです。本能的に、グチャグチャの状態より調和した状態を好むのです。


確かに子どもは自分で散らかし、言うことを聞いてくれないと泣き叫びます。
でも、それは子どもはその状態から始めるということに過ぎません。
赤ちゃんですから。
赤ちゃんが泣き叫んでも泣き叫びたいわけではありません。
赤ちゃんがハイハイしかできなくても、ズーッとハイハイしたいわけではありません。

だから成長するのです。

それを、赤ちゃんが言葉を話さないのは言葉を話したくないからだと思いこんで言葉かけをしなければ非常に困ったことになってしまいます。

この調和や真善美に対する感覚は人間だけが持っている本能なのです。
人間が人間らしさを獲得するために神様が与えてくれた本能なのです。
だからこれらに満たされている子は優しく、賢く、心が落ち着いているのです。
と言っても話しが難しくなってしまうので、もっと具体的に言います。

正しい子育てを目指すのではなく、子育てを楽しんで下さい。
子どもと一緒の時間を楽しんで下さい。
子どもの成長を子どもに共感しながら喜んで下さい。
家庭の中に喜びと笑い声を満たして下さい。

簡単なところでは親子でいっぱい歌を歌って下さい。
歌の力は強力です。

お話しをいっぱい語ってあげて下さい。
絵本を読むだけでなく、自分の言葉で自分の体験を語ってあげて下さい。
自分が子どもの頃のことなども語ってあげて下さい。
どんなイタズラをしたのか。お母さんやお父さんに叱られたことなども。
そうすると、子どもはお母さんやお父さんを“自分に命令する人”ではなく“人生の先輩”として意識するようになるでしょう。すると、お母さんやお父さんの言葉に対して聞く耳が育つのです。

植物でも動物でも生き物の世話をさせて下さい。
世話をされる体験だけでなく世話をする体験も必要なのです。

親子で一緒に、いっぱい作ったり描いたりして遊んで下さい。
一緒に作ったり描いたりすることで目的を共有する体験、役割の体験ができます。
“一緒に”ということが大切なんです。
その時、大人が指導してはいけません。大人はサポートするだけです。

昔はそういうことはお手伝いや群れ遊びの中で体験しましたが、今ではお母さんやお父さんが意識的に子どもと関わって体験させてあげないことには子どもはそういう体験によって育つことができません。

そのような関わりをしていれば自然としつけなど必要がない子どもに育っていきます。
お母さんもまた育ちます。自分の思い通りに育っていなくても“それはそれでOKかな”と思えるようになるのです。

うさぎに“はねるな”というのはしつけではありません。
そういうことが分かってきます。

但し、子どもが間違ったことをした時にははっきりと、そしてしっかりとその間違いを教えてあげて下さいね。
でも、あまりそのことにばかり意識が行ってしまっていると、子どもを監視し、あら探しばかりしてしまうようになってしまう危険性があるということです。

子どもの欠点探しが“しつけ”の目的ではありませんからね。
それではモグラたたきと同じになってしまいます。

それとお母さんが気になるところばかり注意していたら、子どもの育ちも偏ってしまいます。
現代では、昔のようにしつけの基準があるわけではないので自分の趣味興味だけで子どもを育ててしまう恐れもあります。
だからこそ現代のしつけでは“人間として”という視点は忘れない方がいいと思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.01.21 07:51:57
コメント(10) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


本当にだめ母です・・  
だめ母 さん
森の声さん、私は本当に本当にダメ母です。森の声さんはじめコメントされる方の言われる「頭では分かったつもりでも、やってることはその反対でチグハグ」のまさに代表選手です。昨日も自分が子供の為にとやっていることが伝わらず、子供を怒り否定して子供をとても傷つけてしまいました・・。私自身ちゃんと育っていません。こちらのブログを見せていただきながらまず自分自身を育てながら子供と関わっていきたいと思うのですが、私のようにダメ母すぎると自分が育つ前に子供達はズタズタに傷ついてしまうんじゃないかと不安でいっぱいになります。涙がとまりません・・すみません、ここは皆さんの意見の交流の場であって、こんな弱音をはく場ではないのですよね・・本当にすみません。 (2008.01.21 09:34:05)

Re:本当にだめ母です・・(01/21)  
森の声  さん
だめ母さん
>すみません、ここは皆さんの意見の交流の場であって、こんな弱音をはく場ではないのですよね・・本当にすみません。
-----
いえいえ、いいのですよ。

親が育てようとしなくても子どもを一人の人間として扱っていれば子どもはちゃんと育ちます。
難しいことを考える必要はないのです。

でも、難しく考える回路が出来てしまっているのでしょうね。
その回路にがんじがらめになっているのでしょうね。
苦しいですよね。

でも、苦しいことは悪いことではありません。
苦しみの底に流れる悲しさがどこから流れてくるのか目を逸らさずに見てみて下さい。



(2008.01.21 14:38:24)

私も同じ思いをしてきました  
ままきゃん さん
森の声さんにお出会いするまでは、私もだめ母さんと同じでした。その頃には、第一子はすでに4歳でした。「今からでも間に合うのかしら」という不安と「これまでごめんね」という思いでいっぱいでした。森の声さんのワークやブログで感銘を受けるも、なかなかすぐには切り替えられないこともありましたが、少しずつ自然体になれました。そして、小学校に入る頃には劇的に子どもに変化が現れてきました。もちろん、良い方向にです。憂鬱質の強い子どもで、見守るのもドキドキでしたが、今では、とても安心して見ていられます。生活全般において、やっと、今、歯車がうまくかみ合っているなという実感があります。森の声さんには、本当に感謝しています。

子どもは「細くてしなやかな枝」のような気がします。雪がつもると、太い枝は折れるけれど、しなやかな枝は、雪をはじいてちゃんと本来の姿に戻ります。どうか、ご自分とお子さんを信じてくださいね。 (2008.01.21 20:18:33)

もがいています  
私もダメ母 さん
ままきゃんさん
私もダメ母です。最近このブログを知ったばかりです。私も子供がせめて4歳の時に知りたかった。うちはすでに10歳です。もっと年上になって問題に気づき愕然とする方もいらっしゃる、いえ、むしろ10代になって問題が噴出する家庭が世の中には多いようにも思えます。そしてその頃には問題はもっと根深い。
・・・まだ枝はしなやかなんでしょうか?こんなこと書いてる自分はまさにダメ母ですね。でも悲しいだけじゃなくて無償に悔しい。この絶望的な怒りはどこから来るのでしょう。
うちはうまくいってますからあなたも大丈夫、と言う親切なことばを素直に受け取れない卑屈さはなんなのだろうと恥じつつ、そう感じる人がいることを知ってもらいたい気持ちを抑えることもできず書き込みます。
でもやはり諦められない、当たり前です、子供を愛してる、今からでも変わりたい、ここから抜け出したい、私自身が素直になって変わりたいです。 (2008.01.22 05:31:46)

Re:もがいています(01/21)  
森の声  さん
私もダメ母さん
>でもやはり諦められない、当たり前です、子供を愛してる、今からでも変わりたい、ここから抜け出したい、私自身が素直になって変わりたいです。
-----

この言葉が届くかどうか分かりませんが・・・

過去を否定してしまったら未来は存在しません。
それがどんな過去であっても、その事実をありのままに見つめる時、未来が生まれます。そして希望が生まれます。

過去を否定してしまったら、過去の歴史が繰り返されるばかりです。この先もずっと悔しい過去を繰り返したいですか。

5年後、10年後悔やむことになりますよ。

今、ここから、出発すればいいのです。

>でもやはり諦められない、当たり前です、
>子供を愛してる、今からでも変わりたい、
>ここから抜け出したい、
>私自身が素直になって変わりたいです。

この想いは宝物です。
この想いは絶対に子どもにも届いているはずです。
それは信じて下さい。

人間は変わります。
想いが人を変えるのです。 (2008.01.22 06:14:32)

Re:もがいています(01/21)  
森の声  さん
私もダメ母さん

補足です。

過去を否定すること、自分の子育てを否定することはそのまま自分の子どもを否定することですからね。

子どもを愛するのと同じように、過去の自分の未熟な子育ても愛してあげて下さい。 (2008.01.22 06:19:13)

良いことをするのに手遅れはない  
ままきゃん さん
昨夜、「病気にならない生き方」新谷弘実 著 を
読みました。内容は健康についてですが、その中に
「良いことをするのに手遅れということはない」というフレーズがありました。素晴らしい言葉だと思いました。

私には35歳になる妹がいます。この妹が30歳の時に、両親は、初めて、余裕ができ、この妹に向き合いはじめたことを認めています。第一子や末っ子やとても手がかかる子やそんな大人数の兄弟の中で、比較的良い子で要領の良い妹だっただけに、親としてはどうしても手がまわらなかったとも言っていました。20代後半から、いろんな問題が浮上してきて、家族みんなでとても心を寄せてきました。30歳から5年かかりましたが、今では別人のようです。詳細は省きますが、とても安心して一人の大人として接していけるようになりました。

手遅れはない、と思います。森の声さんの
おっしゃることにつきますよね。 (2008.01.22 09:06:38)

つけたします  
ままきゃん さん
先ほどの妹は、5人兄弟の4番目でした。私を含め、他の兄弟が心配をかけすぎてきましたが、それらが落ち着き、両親が「ようやく、安心して自分たちの老後を楽しめる」と思った瞬間に、4番目の妹のいろんなことが出てきたのです。きっと、妹は、本能的に、その時を待っていたんだとも思います。

その頃、私は、丁度、自分の娘のことで頭を悩ませていたので、娘と妹と、両方のことが頭を回り、もう、本当に、苦しかったです。もがきました。特に、妹は、年齢が年齢だけに、頑固な部分も多く、何度もあきらめかけもしました。

その時、母が、「今から、じっくり、30歳の○○ちゃんに向き合おうと思うの。幼少期からやり直すつもりで・・・」と言っていたのを聞いて、私は、とても励まされました。

父は、一度は、「勘当する」ことを考えた時もありましたが、もし、あの時、見放していたら、、、、と思うと、考えるだけで恐ろしい気もします。

何があっても、切り離さない、リセットしてしまわない、一緒に生きていく、、、、家族って、こういうことなのかな、と思ったりもしました。 (2008.01.22 10:24:58)

とはいえ、継続中です  
ままきゃん さん
落ち着いて見守ることができる状態とはいえ、娘も妹も、まだまだこれからです。
これからいろんなことがやってくると思います。
これから、だとも思っています。
だから、森の声さんのブログは、ずっと毎日、読ませていただこうと思っています。 (2008.01.22 11:04:52)

Re:とはいえ、継続中です(01/21)  
森の声  さん
ままきゃんさん
>だから、森の声さんのブログは、ずっと毎日、読ませていただこうと思っています。
-----
有り難うございます。

身が引き締まります。 (2008.01.22 15:15:46)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: