森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「知っている」と「… New! かめおか ゆみこさん

Comments

森の声@ Re[3]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) めげぞうさんへ >これからどうなって行…

Profile

森の声

森の声

2008.02.17
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日は三重で学校や幼稚園の先生対象の講演をしてきました。

造形や遊びや様々な表現の場で私が見た子どもたちの現実をお話しし、どうしたらいいのだろうかという私なりの提案をさせて頂きました。
ただ、時間が短かった(1時間ちょっと)ので話しをまとめることが出来なかったのが残念した。

人生は冒険の旅のようなものです。その冒険で宝を見つけ、伴侶を見つけ、自分の人生、生きがいを見つけます。その旅の最終目標は“幸せ”です。そして、自立までの子ども時代はその旅のための準備期間です。

でも、今子どもたちはその準備が出来ないまま子ども時代を過ごしています。そのため、旅立ちの日が近付くことを恐れ、大人になることを拒否し、子どもであることにしがみついています。

子どもたちによる様々な事件の背景にもこのように“大人になりたくない子どもたち”の心が隠れています。自分の未来に夢や希望を持っている子は自分の人生を壊すようなことはしないのです。

そして、未来を失った子どもたちは自分だけを愛すること、自分を傷つけること、また相手を傷つけることで自分の存在を確認しようとしています。 生命感覚に響くリアルな出来事の中に自分が生きていることを確認しようとするのです。 自殺もその一つかも知れません。


 大人たちは子どもたちの学力を上げるために一生懸命ですが、肝心の子どもたちにとっては学力を上げるための勉強になど意味がないのです。 今の学力論争にはその子どもたちからの視点が抜け落ちてしまっています。

大人の目線からの子育て法や教育法ばかりを見聞きするのです。
曰く“賢い子を育てるための・・・”、“学力上げるための・・・”、“優しい子に育てるための・・・”などなど、みんな大人の目線からの考え方ばかりです。
そして、“それが子どものためだ”と決めつけます。

また、“心の教育”も同じです。
皆さんは皆さん相手に“心の教育をします”と言われたらどういう感じがしますか。喜びますか。嬉しいですか。それよりむしろ、信用されていないことを感じるのではありませんか。

この大人の目線からの考え方には“自分たちが手本になる”という視点が抜け落ちてしまっています。だから、大人たちが色々と考え、色々とやっても子どもの視点から見たらかえって自分たちの未来を塞いでいるようにしか見えないのです。
言っていることとやっていることが違う手本を見せられて、大人にあこがれる子などいないのです。

そもそも“子どものために”という発想自体が、子どもを“大人の期待”という檻の中に閉じこめようとすることなのかも知れません。

本当は大人は子どもを見守り、子どもの心に寄り添っているだけでいいのかも知れません。そして、大人が子どものために出来ることは手本を見せることなのでしょう。
勉強の必要性を説くのではなく、“勉強って楽しいね”と勉強を楽しんでいる姿を見せれば子どもは勉強に興味を持つのです。
“勉強しなさい”と怒鳴られたら、勉強が嫌いになるだけのことです。実際、みなさんだってそういう体験を山ほど味わっているではありませんか。


“手伝いをしなさい”と叱るのではなく、楽しそうに家事をこなし“一緒にやろう”と子どもを誘えば子どもは自然にお手伝いをするのです。

そしてそれらは“子どものため”のものではなく、大人が自分自身の人生を豊かにし、幸せに生きるために必要なものです。そうやって前向きに自分の人生を生きている大人を見て、子どもは“自分もそのように生きればいいんだ”ということを知るのです。これを、“子どものため”と思ってしまうと、またおかしなことになります。全て自分自身のためなのです。

まあ、それでも現実には子どもを取り巻く状況がこれだけおかしくなってしまっている現実では、単に子どもに寄り添い手本を見せるだけでなくもうちょっと積極的に“子どものために”邪魔者を取り除く必要はあります。社会全体が子どもの育ちを阻害する方向に流れてしまっているからです。
放っておいても、どんどん邪魔者が子どもを取り込もうと狙っているのです。


ちなみに何が子どもの育ちを邪魔しているのかお分かりになりますか。


子どもから発見の喜びを奪ってしまうからです。
でも、その“発見の仕方”を教えてあげると子どもは喜びます。子どもは自分で発見したいのです。そして、子どもが発見した時一緒に喜んでくれる仲間がいると子どもはもっともっと発見を始めます。
子どもが知りたいのは知識ではなく、その知識の発見の仕方なんです。

だから先を急いではいけません。
先を急ぐ人は結果ばかりを詰め込みます。すると子どもは窒息します。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.02.17 07:20:04
コメント(13) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: