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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.08.12
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カテゴリ: カテゴリ未分類
最初にちょっとお知らせです。

横浜の都筑区で「仕掛け貯金箱」を作るワークをします。
対象は小学校3年生以上です。
私が指導します。

内容は以下の通りです。

★日時→8/18(月)9:30~12:00
(9:15に来て下さい)

★場所→藤が丘地区センター・中会議室
(青葉区藤が丘1-14-95/045-972-7021)


★内容→しかけちょきん箱を作ります。(お金を入れると箱の中にしかけた水車のようなものが回って、その回転で動物が箱からジャンプして出てくるというようなしかけです)

★参加費→1700円(材料費込み)

★申し込み→小学3年生以上の方

★申し込み方法→8/12(火)までに(1)「工作教室申し込み」(2)名前(3)学年(4)電話番号 を橋本(045-479-2031)までFAXして下さい。

****************************

ここまで書いてきたように、私は“自信がない”という状態と、“自己肯定感が低い”という状態を分けて考えています。

厳密にはこの両者の境界は明快ではないのですが、でも、子育てや様々な場面においてこの両者は異なった反応をするように感じています。また、その原因も異なっているように思います。

昨日も書いたように、自信がない人はリーダー体験の不足です。リーダー体験とは模倣体験のことです。子どもは信頼できるリーダーがいると安心します。そして、リーダーを見習おうとします。
ただし、この“リーダー”とは必ずしも群れのリーダーを意味していません。単純に、あこがれや目標の対象ということで、“成長をリードしてくれる人”というような意味で、私の造語です。

ですから、それが実際に群れのリーダーのこともあれば、近所のお兄ちゃんやお姉ちゃんのこともあれば、また、近所のおじさんやおばさんのこともあると思います。 ここで大切なことは“指導する人”ではなく、一歩前に立って“リードする人”ということです。

今、幼稚園でも、地域の活動でも指導者はいっぱいいます。でも、本当に子どもの育ちに必要なのは指導者ではなくて子どもと同じ立場と目線に立つリーダーなのです。そういうリーダーがいると子どもは安心するのです。リーダーと指導者は一見似ていますが同じではないのです。


でも、大人はみんな子どもに対してリーダーではなく指導者になりたがります。つまり、“大人”という立場から離れることが出来ないのです。そして、“リーダー養成”という名目で“指導者”を養成しています。

でも、 子どもはリーダーを見習おうとはしますが、指導者を見習おうとはしないものです。
そして、学校などでもリーダー体験の少ない子にリーダーを任せると、“指導者”になってしまいます。そして、みんなから浮いてしまいます。 本当のリーダーとは手本でなければいけないのに、指示命令で人を動かそうとするからです。


子どもは模倣によって成長します。ですから、その模倣の対象が身近に存在していないと自分の成長の方向が見えなくなってしまいます。そして、その場しのぎの快楽(気を紛らわせてくれる遊び)だけで毎日を過ごすようになります。そういう子は自分のテリトリー内では元気がいいのですが、そこから出てくることに対しては非常に臆病です。そして、このような人(子ども)は自己評価が低いのです。つまり、空元気はあるのですが、自分自身に対して自信がないのです。

遊びなどでも、自分が知っている遊び、見てすぐに分かる遊びでは元気に遊ぶのですが、知らない遊び、簡単に理解できない遊び、 正解が分からない遊び

その状態は、思春期になって新しい世界に出ていかなければならない時にも現れてきます。それで、過度に反抗的になったり、暴力的になったりします。

それはまた、人間に世話をされて、動物園の中だけで育てられてきたような動物のようなものです。動物園の中では元気なんですが、ジャングルに出されたら不安で動けないのです。会社勤めをしていた時にはバリバリ元気だったのに子どもが産まれて家庭に入ったら急に不安が強くなった人も同じだと思います。子育ての場は何が起きるか分からない、ジャングルのようなものですから。

このような人は、自信がないので正解を求めます。模倣を通して成長してきた子は結果ではなく、過程の中に意味を見いだすことが出来るのですが、模倣体験の少ない子は結果だけしか分からないのです。でも、結果が分かっても過程が分からないので自分で結果を出すことが出来ません。

例えば、けん玉が上手な子がいたとします。すると、子どもはそういう子にあこがれます。そして、自分でも工夫し、努力して、真似をしようとします。それが“リーダー体験”(模倣体験)です。そういう体験を繰り返してきた子は結果に至るためには過程が大切だと言うことを知っています。でも、そういう体験がない子はやり方を教えてもらえばすぐに出来ると思いこんでいます。そして、竹馬などでもやったこともないのに“そんなの簡単だよ”などと言い切ります。でも、最初の失敗で、もう挫折します。

ナツメさんが
園では自由工作をしたり リズム遊びをしたりしていますがやっぱり自分を自由に表現する段階になると急に黙りこんで動けなくなります。毎日試行錯誤しながらやってはいるものの家庭環境の影響も大きくて 自信が積み重さならない感じです。

とコメントを下さいましたが、こういう時は先生が指導者ではなくリーダーになる必要があります。どんなに一生懸命に指導しても、指導では子どもは変わりません。

私が子どもたちと表現遊びをする時には私が先頭に立ってやって見せます。ある時は、“動物になろう”と遊んだのですが、最初子どもは動きません。その時は全く、初めて会った子ばかりだったので子どもの方も警戒していたのと、やったことのない遊びだったからです。

それで、私が犬になって子どもに絡み始めました。それでも最初は動きません。子どもは慎重なんです。でも、私は子どもたちがこういう遊びが大好きだということを知っています。子どものこのような遊びへの興味は本能的なものなのです。生まれつき子どもは何かになって表現することが大好きなんです。

でも、そういう遊びには仲間が必要です。ですから、仲間体験が少ない子は必然的にこのような遊びに対して慎重になります。でも、信じて働きかけていれば大丈夫。
子どもは、“あ、やっていいんだ”、“この人は受け止めてくれるんだ”、“自分を解放しても良いんだ”ということが分かると、少しずつ動き出すのです。私はそういうことを知っていますから、最初子どもが反応しなくても気にしません。


そして、その時も最初はお母さんのお膝から動かなかった子どもたちが次第に猫や犬になり始め最後はみんなで私を襲ってきました。私が“キャンキャン”逃げ回ったほどです。
面白かったですよ。

そして、このような遊びが継続していけば、子どもの中からリーダー的な役割の子が現れてきます。すると、私のような大人がリードするより子どもたちはもっと深くそのような遊びを遊ぶようになります。

今、子どもたちの中に遊びの場でリーダー的な役割を果たすことが出来る子がいないので、大人がガキ大将のようになって子どもをリードせざる終えない状況になってしまっているのです。でも、それは子どもが動き出すまでです。子どもたちが自分たちで動き始めたら、あとは子どもに任せた方がいいです。

でも、このようなことを大人の講習会でやろうとするとみんな尻込みします。“さあ、動物になろう”と指導するのは得意なのですが、自分自身が動物になりきって遊ぶことには抵抗があるのです。子どもは指導者のその本音を感じてしまいます。そして、本音を模倣します。だから動きません。

先日も、保育園や幼稚園の先生達の講習会でイメージで遊ぶ遊びをやったらある中年の男の先生が“私はこういうのが苦手で”と逃げてしまいました。
その先生に“恥ずかしがらないでやってください”と言ったせいか、感想文の中で他の先生達は皆“大満足”の所に○を書いてくれたのに、この先生だけが“やや不満”の所に○が書いてありました。後で聞いたら、彼は某保育園の園長先生でした。

また、ある保育園で、園長先生から“先生達はみんなわらべうたを知っているのに実際の保育の現場でそれを活用していない”と相談を受けたことがあります。

これも同じです。先生が生徒を集めてわらべうたを指導しても子どもたちは遊ばないのです。でも、先生達が2,3人でわらべうたで楽しく遊んでいれば、子どもたちは自然に集まってきてしまうのです。

指導されているばかりの子ども、放っておかれたままの子どもはこのようなリーダー体験(模倣体験)が出来ません。だから、自分の成長力を解放することが出来ません。だから、自信が育たないのです。





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Last updated  2008.08.12 08:38:42
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