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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.09.10
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カテゴリ: カテゴリ未分類
ダージリンさんから個人メールでコメントが届きましたので、それをご紹介させて頂きます。

(前略)

>“数学は頭で考えても分からないよ。数学は手を動かして解くんだよ”
私も、この意味が分かりません(笑)
「手を動かす」って、どうやって?って思います。


数学の問題を解く時に必要になる客観的な思考というものは基本的なパターンが決まっています。ですから、実は明日の予定を立てたり、今日の夕食を決めることよりずーっと簡単なんです。その証拠にコンピュータは数学の問題を解くことは出来ても明日の予定を立てることはできないでしょ。

その客観的な思考は“物の論理”に従います。だから、その思考でロケットを飛ばすことが出来るわけです。でも、私たちが普通に使っている論理は感情や感覚に従った論理です。ですから、ロケットを飛ばすことはできません。でも、その代わり人の心を理解したり、明日の計画を立てたりすることは出来るわけです。

その“物の論理”は基本的に体験によって導かれています。ボール投げをしたり、積み木をしたり、何か実験のようなことをしてその論理に気付いていくのです。ですから、“物との関わりの体験”が少ないと、その“物の論理”を理解する力が育ちません。そして、感情や感覚の論理ばかりで物事を考えるようになります。
今の子どもたちの現実体験の貧弱さも学力低下の問題とつながっています。

また、一般的に右脳と左脳をつなぐ脳梁が太い女性の方が物を考える時に感覚や感情の影響を受けやすい傾向があるようです。
ですから、男性は比較的自分の感情と切り離して論理を構築することが出来るのに対して、女性は自分の感情を納得させるような論理を構築するのが得意です。
でも、それでは数学や物理を理解するのは困難です。


ですから、先日出ていた
>一般的に、男性よりも女性の方が“今”にとらわれやすいのでしょうか、ね?
という話につながるのです。
客観的な世界は時間から自由な世界だからです。客観的な論理とは、いつ、どこでも、どんな時でも通用しますが、主観的な論理は“状況”に依存します。ですから、その状況を共有している者同士の間では客観的な事実のように会話することが出来ますが、その状況を共有していない人には訳が分かりません。
でも、だからこそ考えることが出来ること、解決できることもあるわけです。
これは優劣ではなく、男女の間の特質なんです。

男性と女性の間にもこのような差がありますが、実は人間の五感の間にも似たような差があるのです。視覚は比較的客観的で、味覚や触覚や嗅覚は結構主観的です。聴覚はその間くらいでしょうか。それは視覚や聴覚からの情報はある程度客観的に検証することが可能なのに対して、味覚や触覚や嗅覚は他の人と比較のしようがないからなのでしょう。

ですから、何かの問題に突き当たって考えても解決策が見つからない場合には問題点を書き出してみて整理したりすると、より客観的に物事を見ることが出来るようになり、解決策に気付きやすくなります。それと、書き出してみると心の中が整理されることを実感することが出来ます。

数学の問題の場合は、まず、“最終的に何を導き出せばいいのか”、“与えられた条件は何なのか”ということを書き出してみます。実際に書き出さなくても、そのつもりで問題を整理してみると、多分視覚の働きが脳の中では働いていると思います。
多くの場合、それだけでおおまかな道筋は立てることが出来ます。
勉強が出来ない子はこれは出来ないのです。何を聞かれているのかが分からないのですから、答えが出るわけがありません。

さらに、問題の文章の内容が一目で分かるように言葉を時間経過に沿って図式化してみます。そこに数式を当てはめていけば自然に答えは出てしまうのです。

“それを5人で分けました”というのならその下に五人の人間を描いてみるのです。
そして、手を動かして絵の中でりんごを分けていきます。すると、考えなくても答えは分かるのです。慣れてくると、このような処理を絵を描かなくても出来るようになります。それが思考なんです。

ポイントは自分で考えて文章を図に変換するという過程です。その時には、最初から図や物が描いてある場合とは違う論理的な脳の働きが必要になるのです。

>その回路が出来ている人はそれができますが、その回路が存在してい
ない人にはそれはどうしていいのか分からないのだと思います。(9/
7のコメントから)
・・・そういうことなんですね。


こういう訓練が遊びや様々な体験で培った脳の働きを、お勉強にも使えるように育ててくれます。からだを使った遊びや仲間との遊びをいっぱい体験している子どもは現実に即して考えることは得意です。でも、その頭の良さをお勉強につなげてあげるためにはちょっとした仕掛けが必要なんです。その仕掛けがないと、小さい頃から勉強三昧で生活してきた子にはなかなか追いつけません。
でも、そのつながりが分かった子は簡単にお勉強三昧の子を追い越してしまいます。お勉強三昧の子は現実の世界での体験が少ないので抽象的な思考が苦手だからです。抽象的な世界は具象の世界を知らない子には理解できないのです。

私の試行錯誤した中で、子ども達に一番響いていると思うことは、
「(能動的に)受け身に徹すること」のような気がします。



でも、これが一番難しいですね。





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Last updated  2008.09.10 13:31:00
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