森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

すべて、お楽しみさ… かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2012.01.26
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
今日は、あーやんさんからの以下のコメントに答えさせていただきます。


初めてコメントします ^ ^子どもを追い立てないこと・・・とても大切だと思いますが、小2の息子は、宿題・明日の用意・習い事の練習(バイオリン)を自分からすることは無く、やらねばならないことよりも、目の前にあるやりたいことを選んでしまうので、追い立てずには生活が成り立ちません。放っておけばご飯も着替えも取り掛からず、やりたいことに集中してしまいます。発達障害(アスペ&ADHD)のせいもあると思いますが。。。現在、通級指導教室に週1で通っているので、相談しながら叱らずに済む工夫(事前告知⇒褒める⇒乗せるシステム)をする毎日です。自己肯定感を損なわぬよう、叱りながらも「そんな君が大好きだよ」のメッセージは忘れないように心がけています。

発達障害や自閉症の子どもたちの一番の特徴は「見て学ぶ」ということが苦手なことです。そのような障害を持っていない子の場合は、ただ一緒に暮らし、普通に関わっているだけで、特に教えなくても周囲の人のやっていることを見て、勝手に学んでいくことが出来るのですが、このような障害を持っている子はそれが困難なんです。

それにはいくつかの原因があります。また、障害によっても原因は異なります。

人間の能力の仕組みは基本的に自己学習型ロボットと同じです。そして、その能力はいくつかの要素に分けることが出来ます。

それは「入力能力」「内部処理能力」「統合能力」「出力能力」「フィードバック能力」「コントロール能力」などです。

そして、人間の場合、この能力の中のどれか一つでも不安定なら、それは「障害」という形で現れます。そして「見て学ぶ」ということが困難になります。

一概には言えませんが、ADHDの子の場合は、主に「入力能力」「統合能力」においてトラブルがあるのではないかと思います。

その背景には「からだ」の問題が隠れています。一般的に発達障害の子のからだには強い緊張があります。そして、なかなかゆるまないのです。でも、その一方で弛緩したままで力が入らない部分もあります。そのため、「過敏」と「鈍感」が共存した状態になっています。好き嫌いも強いです。



(必要以上に力を入れて激しく動くことはできても、ゆるめてゆっくり、丁寧に動くことは苦手です。)

そのため、感覚にも偏りが生じ、周囲の世界からの情報を正確に読み取ることが出来ません。

また、「感覚の偏り」は「好みの偏り」にもつながります。つまり、そのようなトラブルがない子の場合は、それなりに全体を見ることが出来るのですが、そのようなトラブルを持った子は常に部分しか見ることが出来ないのです。

その結果、出来ることと出来ないことの差が大きくなり、全体としてのバランスがとれた成長は遅れることになります。

でも、この場合追い立ててしまっても問題は解決できません。根本的な問題が何にも解決できないからです。

無理して追い立てればなんとか結果は合わせることが出来ますが、それで子どもが成長するわけではありません。ですから、「追いたてる人」がいなくなれば、子どもは何もしないままになってしまいます。

また、追いたてることで何とかすることが出来るのは低学年までです。高学年になると追い立てても動かなくなります。思春期が来ると、動かないどころか暴力という形で反抗するようになることもあります。

大事なことは、お子さんがただ単にやる気がないのでも、お母さんに反抗しているのでもないということです。お母さんには考えられないことかも知れませんが、すぐに「今自分がやっていること」を忘れてしまったり、「何をしたらいいのか」、「どうしたらいいのか」が本当に分らないのです。

だからといって、説明しても分りません。説明の前提となる部分が共有されていないからです。

だから「追いたてる」のではなく、ただ単に「どうしたらいいのか」を具体的に教えてあげるのです。一見、効率は悪くなりますが、長い目で見た時にはその方が効果的です。

無理して学校が要求する結果に合わせる必要はありません。学校はお子さんの人生に何の責任も持ってくれないのですから。



その時、簡単な「作業のチェック表」のようなものを作り、自分でチェックさせたりすると効果的です。

「洋服を片付ける」「宿題をする」などという項目ごとにチェックできるような表を作るのです。そして、その作業を忘れていたら教えてあげる。チェックが出来たら褒めてあげるということです。

自分のやっていること、やるべきことが視覚化されることで意識が統合化されていくのです。

逆に、出来ていない所を叱り、追いたて、出来ても「当たり前」という態度を続けていると、ますますやる気を失うばかりか、心が傷ついて一生のその傷に苦しむことになります。

また、からだ全体が統合されるような遊びも有効です。それは例えば、お手玉、けん玉、竹馬、コマ回しなどです。



逆に、テレビやゲームはその統合を壊すように働きかけるので、ゼロにしろとは言いませんが、出来るだけ少なくした方がいいです。そうしないと回復が遅れます。

また、感覚に働きかけるような言葉かけ、関わりも重要になります。感覚は「意識」、「知性」、「心」、「からだ」など、人間の「まるごと」とつながっているので、感覚の働きが整うと「全体」が整うのです。

一見無関係なようですが、整体も有効です。ここにも書いたように、このような子どものからだには強い緊張と偏りがあるからです。

私が整体を学んだ岡島瑞徳先生は「子どもの問題行動も整体で治せる」と言っていました。「心の問題」の背景には「からだの問題」が隠れているということです。

ブレインジム 」という体のバランスを矯正するようなエクササイズもあります。

そして今、生活がゆがむことで子どもたちのからだもゆがんできてしまっています。それが「心のゆがみ」を生み出しています。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.01.26 13:49:49
コメント(10) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: