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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.10.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日は、「にん2283」さんからの以下の質問に答えさせて頂きます。

こんにちわ。わが息子 三年生は 失敗を怖がる、No.といわれるのを怖がり、友達関係に苦労してます。クラスに友達がいない、仲間には入れない、しかし、自分では 仲間はずれにされていると思っている…など、先生に言われました。とにかく 自信がなく、運動も出来ない子で 何をしてあげたら 自身がつくのか 途方にくれています。どうしたらよいのか

直接お会いしていないので、確かなことは言えないんですが、文面から想像するに、息子さんは憂鬱質が強いのだと思います。

「憂鬱質(ゆううつしつ)」というのは「気質」の分類の一つで、色々なことを先読みし、強い刺激や、変化を嫌うタイプのことです。他には「多血質(たけつしつ)」、「胆汁質(たんじゅうしつ)」、「粘液質(ねんえきしつ)」などがあります。

ただし、これらは原色のようなもので、実際にはいくつかが混ざり合った状態で存在しています。

この「憂鬱質」の子どもの特徴は、筋肉も弱く、感受性は高いのですが、行動力はありません。全てにおいて受け身的です。(ただし、大人の場合はそう簡単に言い切れません。)

「気質」についての詳しい説明は、過去のブログをお読み頂くか、私が書いた冊子をお読み下さい。

シュタイナー関係の気質の冊子は、どうもモデルが外人のようで、日本人のタイプとは異なっているように感じます。

「気質」には国民性も影響しています。

人間の諸能力をコンピュータ的に「入力能力」と「出力能力」というように分けると、「多血質」の人や「胆汁質」の人は出力能力に優れ、「憂鬱質」の人や「粘液質」の人は入力能力に優れています。



でもこの違いは、能力の特性から来るものですから、そこに優劣はありません。そして、「多血質」の人や「胆汁質」の子どもは、成長と共に「憂鬱質」や「粘液質」的な能力を育てていく必要があり、「憂鬱質」の人や「粘液質」の子どもは、「多血質」や「胆汁質」的な能力を育てていく必要があります。

ただしそれは、今の気質を否定することによってではなく、今の気質の要求を充分に満たしてあげることで可能になります。

たとえば、親離れできない子は、小さい時に充分に抱かれてこなかったり、お母さんから遠ざけられてきた子です。

お母さんの中には、小さい時にあまり抱いていると抱き癖が付いて、離れなくなると思い込んでいる人がいますが、現実はその逆です。

小さい時に充分に抱いてもらえなかった子が、いつまでもお母さんの愛情を求めて、お母さんから離れることが出来なくなったり、親子の愛情関係がこじれてしまうのです。

子どもは満たされることで次の段階へと成長していくことが出来るのです。生命の働きがバランスを取るように働きかけるからです。

気質の成長においても、これと同じ原理が働いているのです。

子どもの頃の気質は偏っていますが、その気質の欲求を満たしてあげていると、次第に自分に足らない気質に目覚め始め、他の気質の要素も身につけ始めるのです。

でも、子どもの頃にその気質を否定され、別の気質を押しつけられていると、いつまで経っても、その気質の枠の中に閉じ込められたままになってしまうのです。

「にん2283」さんの息子さんの状態は、憂鬱質の状態のようですから、まずその状態を肯定してあげて下さい。

親としては「このままの状態で大人になったら困る」と思い、その状態を否定して多血質的、胆汁質的な要素を子どもに求めたくなりますが、でも、それをしてしまうと、逆にいつまでもその状態から抜け出ることが出来なくなってしまうのです。



そのことで息子さんは自己肯定感と自信を得るでしょう。

そして、自己肯定感と自信を得ることで活動的、能動的な能力が目覚め始めるのです。

ただし、結果が出るのは思春期になってからですから、気長にお待ち下さい。それは、「自覚」というものが目覚めるのが思春期になってからだからです。

その「自覚」が目覚めた時に「自己肯定感」が育っている子は、自分で自分を変えようとするのです。でも、「自己肯定感」が育っていない子は自分の殻の中に閉じこもります。

子育てで一番大切なことは「自己肯定感」と「自信」を育ててあげることなのです。そしてそれは、共感し、寄り添ってあげることによってしか育てることが出来ないのです。

追い立ててしまったら、子どもは無力感と虚無感ばかりが強くなってしまいます。





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Last updated  2012.10.05 05:15:53
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