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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.10.15
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カテゴリ: カテゴリ未分類
子どもにはその成長に伴う生理的な「子どもらしさ」があります。そして大人たちはその「子どもらしさ」を肯定し、大切にしてあげる必要があります。

子どもの時に「子どもらしく」過ごせた子が、大人になって「大人らしく」なることが出来るのです。

それは子どもの時に「子どもであること」を肯定されることで自己肯定感が育つからです。そしてだから、大人になった時には「大人である自分」を肯定することが出来のです。

それに、その「子どもらしさ」の多くは、子どもの成長に必要なものも多いので、それを否定されたり、奪われてしまうと、子どもはその成長に歪みを生じる恐れがあります。

たとえば、子どもたちは多動ですが、それは心とからだが活発に成長していることの表れでもあります。活発に動き回ることで、筋肉や骨格や運動神経系を育てているのです。

からだが成長しつつある時には、からだを動かしたくてムズムズするのです。

ただし、だからといって「ありのままを肯定して放りっぱなしでよい」とうことではありません。

「否定しない」ということは、「好き勝手にさせる」こととは違うからです。

そのような状態の子どもたちに対して、大人たちはその「子どもらしさ」に寄り添い、「よりよき方向」に導いてあげる必要があるのです。



その辺の理解の仕方が、幼稚園のあり方にも関係しているのでしょう。

ここで大切なことは、ただ単純に「今の状態を肯定する」ということではなく、「成長する意思」を肯定してあげるということです。

「目に見える状態」の背景にあるものを肯定してあげるのです。そしてそれは「生命の働き」に属するものですから目には見えません。感じるしかないのです。

たとえば、子どもは基本的に「多動」ですが、その子どもの「多動」には二種類あります。「成長の過程に伴う自然な多動」と、「成長の歪みから生まれる不安定さの結果としての多動」の二つです。

前者の状態の子どもたちは、多動でありながらそこには集中と助け合いがあります。

でも、後者の状態の子どもたちは、ただ発散を求め、競争や戦いばかりして助け合うことが出来ません。

「多動」という点だけを見たらこの二つは似ているのですが、よく見ているとその質が違うのです。

そして、今の日本の子どもたちには後者のタイプの「多動」が非常に多いのです。ゲームばかりやっている子、成長に必要なものが満たされない子は、「発散を求める多動」になってしまうのです。

そして、話を聞くことが出来ないのも、ルールを守らないのもこのタイプの子どもたちです。

前者の子どもたちは、暴れ回る時には思う存分暴れ回ります。でも、静かにする時にはちゃんと静かに出来ます。 大人が強制しなくても、自分の意思で状況に合わせて集中と発散を切り替えることが出来るのです。

私は、未就園児と親子で遊ぶ「ポランの広場」という教室をやっているのですが、そこの子どもたちは走り回る時には思いっきり走り回りますが、お話を聞く時にはちゃんとみんな座って静かにお話を聞くことが出来ます。(全員ではありませんけどね。)



「この子たちは何才ですか。なんでジーとお話を聞くことが出来るのですか?」と二回も聞かれました。

「発散を求める多動」の子の場合でも、その多動そのものは子どもの生理現象だから否定することは出来ません。

でも、その多動は「必要なもの」が満たされていないことから来る多動なのですから、その「必要なもの」を見つけ、与えてあげることで、「必要な多動」に変化していきます。

すると、単に発散するだけではなく、集中もすることが出来るようになります。

ちなみに、子どもがゲームに夢中になっている姿を見て「集中している」と言う人がいますが、それはとんでもない勘違いです。



本来、集中力とは創造的な活動のための能力です。ですから、集中力がある子は、創造的な活動を楽しむことが出来ます。助け合うことも創造的な活動です。

でも、ゲームに夢中になっている子は「発散」ばかり求めて、創造的な活動を楽しむことが出来ません。

それはつまり、いくらゲームをいっぱいやっても集中力は育たないばかりか、むしろ逆に集中力が奪われてしまっているということです。

幼稚園を選ぶ時には、(そのようなことを踏まえて)子どもたちがただ「発散するだけの遊び」だけでなく、大人の指示命令がなくても、自発的に助け合ったり、集中するような遊びをしているかどうか、ということもよく観察した方がいいと思います。

また、集中する遊びだけでなく、「発散する遊び」もしているかどうかも大切です。

子どもにとっては発散と集中はセットになっているのですから。





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Last updated  2012.10.15 08:20:14
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