森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2023.01.23
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
子育てが辛く苦しくなる理由の一つに、「何回言っても、何回説明しても、どんなに易しく説明しても、子どもが理解してくれない、行動が変わらない」とか、「何を言ってもすぐに忘れてしまう」ということがあります。

で、お母さんはイライラしてきます。そして、「何回言ったら分かるの!!」と怒鳴ります。
そして、「うちの子は頑固だ」とか、「ワガママだ」とか、「悪い子だ」とか、「反抗的だ」と言うお母さんもいます。「なんであんたはそんなにバカなの!!」と言う人もいます。

でも、私から見たら、何回言っても通じないことを体験的に知っているはずなのに、それでも、「○○の一つ覚え」のように同じことを繰り返し続けるお母さんの方がおかしいのです。

これは「子どもの問題」ではなく、「子どもとはどういう生き物だ」という事を知らない「お母さんの問題」なんです。

9才前の子どもには社会のルールが理解出来ません。これは知識の問題ではなく、感覚の問題です。だから、どんなに易しい言葉で丁寧に説明しても理解出来ないのです。
理解力の問題ではなく生理的に理解出来ないのです。熱帯地方で暮らしている人間には北極圏で暮らしている人の生活が理解出来ないのと同じことです。
そして、子どもと大人とでは「暮らしている世界」が違うのです。

そもそも、子どもには「社会」というものが理解出来ません。皆さんは子どもに「社会」について説明出来ますか。



「時間」が理解出来ない子に「早くしなさい」と言っても無駄なんです。お金の価値が分からない子にお金を渡して「大切に使いなさい」と言っても無駄なんです。

「公共の場所では静かにする」というのも理解出来ません。「公共」という概念が理解出来ないのですから。

あと、地図も読むことが出来ません。
幼い子どもは常に主観の世界に生きています。それは、世界が自分を中心に動いている世界です。
自分という存在を客観的に見る感覚が目覚めていないのです。だから簡単に迷子になってしまうのです。

勝手に歩き回って迷子になっても、「ぼくはズーッとここにいるのに、お母さんがどっかに行っちゃった」と感じるのです。動いたのは自分なのに、お母さんの方が動いたと思ってしまうのです。

定点カメラで動物を観察すれば動物が動いているところを見ることが出来ます。でも、動物にカメラを取り付けたら、動物の動きは見えません。見えるのは周囲の動きだけです。
幼い子どもの意識はそのようなものです。

幼い子どもたちは「自分中心の世界」にいるから、時間のことも、空間のことも、社会のことも理解出来ないのです。まただから、どんなに易しい言葉で、何回説明しても子どもには伝わらないのです。

私たちは「社会」の中で生活しています。ですから、「社会」は一種の空気のような存在です。目で見ることも手で触れることも出来ません。でも、そこには社会を守るための「暗黙のルール」があります。その暗黙のルールがシステムとしての社会を維持しているのです。

でも、これが理解出来るようになるためには、「自分」という存在を「自分中心の視点」ではなく「社会中心の視点」で捉え直す必要があるのです。


それが出来るようになるのが9才前後なんです。(大雑把に言って9才頃ということです。個人差も大きいです。大人になっても「世界は自分を中心に回っている」と思い込んでいる人もいます。)



ですから、その時精神の危機が訪れるのです。


ここに書いたようなことを理解しているだけで、子どももお母さんも、無駄な心配、無駄な苦しみ、無駄な努力が減るのです。
そうは思いませんか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.01.23 08:01:10
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: