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めげぞう@ Re[2]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) 森の声さんへ そうですよね。 私が仲間作…

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森の声

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2024.11.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昔は、子ども達の周りに普通にあった「お手伝い」や、「群れ遊び」や、「地域活動」や、「自然の中での遊び」といった「体験の場」が、あっという間に消えてしまいました。私は昭和26年生まれですが、子どもの頃はまだこのような「体験の場」が残っていました。

でも、高度経済成長と共に急速に消えて行きました。「遊ぶ場」も「一緒に遊ぶ仲間」も消えました、「お手伝い」よりも「お勉強」を求められるようになりました。地域のつながりも弱くなり地域活動も少なくなりました。

子ども達が自由に入って遊べる自然も減りましたが、簡単で、便利で、清潔で、強い刺激に満ちた遊び場が増え、そのような遊びの場での遊びに慣れてしまった子どもたち自身が自然の中で遊ぶことを好まなくなりました。また、一人で遊ぶことに慣れてしまった子どもたちは、助け合って一緒に遊ぶということが苦手です。

昨日は、娘と仲間たちが「自然の中で自由に遊ぶ場」を企画して、私が民族楽器担当ということでかり出されたのですが、その場に集まった子どもたちはみんなで自由に遊んでいました。でも、そこに集まったのは、お休みの日に「お金をかけて遊ぶ施設」ではなく「自然の中で遊ぶこと」を選ぶようなお母さんやお父さんに育てられている子ども達です。実際、知り合いがいっぱいいました。

そんな、「体験の場」が失われた社会でも、子ども達は「体験」を求めます。「体験が自分の成長につながる」ということを本能的に知っているからなのでしょう。
親もまた、子どもに色々な体験をしてもらいたいと思っています。
そこで、生活の中にあった「体験の場」が消えると共に、それを補うように「○○教室」なるものがいっぱい出来ました。無料だった体験が有料になったのです。
私がやっている造形教室もその一つです。

私が造形教室を始めたのは、当時5才と3才だった長女と長男に「作る楽しさ」を伝えたいと思ったからです。でも、作るにしても、歌うにしても、踊るにしても、それが楽しい活動になるためには「仲間」が必要になります。そして、周囲にそういう場がなかったので、自分で始めてしまったわけです。



でも、最近では、子どもがまだ小さいうちから保育園を選ぶ人が増えてきたせいか、年々生徒が減ってきています。コロナの頃から特にその傾向が強くなっています。ここ数年は毎年「来年も継続出来るかな・・・」と手伝ってくれている人と話している状態です。(生徒募集中です)

その保育園にも色々とあって、うちの活動と似た、子どもの遊びや群れや様々な自然体験を重視している活動をしている所もありますが、新しくできた都市型の保育園では、大人の管理の元、「子どもの自由な体験」よりも「安全の方を重視した活動」をしているところの方が多いような気がします。

子どもに自由な体験を与えようと思ったら、当然、危険も増えます。うちの教室でもしょっちゅうノコギリやナイフや彫刻刀でケガをする子がいます。でも、うちの教室に子どもを通わせてくれているお母さんたちはそのことを了解してくれています。

でも今、一般的にはそういうお母さんは少ないように感じます。今どきのお母さんの多くは、「自由な体験」よりも「安全」の方を大切にしているような気がします。
実際、自由な体験をさせてくれる幼稚園や保育園よりも、安全で、しかも色々なことを教えてくれる保育園や幼稚園の方が人気があるみたいです。

子ども達の生活の中から「子ども自身の意志に基づく自由な体験の場」が消えると共に、子ども自身も「子ども自身の意志に基づく自由な体験」を求めなくなりました。最近「教えてもらって当たり前」「手伝ってもらって当たり前」という感覚の子が増えて来ました。

うちの教室でもすぐに「先生やって」「先生教えて」と言ってきます。それでも、出来るだけ自分でやらせるようにはしているのですが、どうしても無理なような場合は手伝います。でもそんな時でも、私にやらせるだけで子どもはそれを見て学ぼうとしません。私がやっている間どっかに行ってしまうのです。

あと、気になるのは「何を作ったらいいの?」「何をしたらいいの?」といちいち聞いてくる子が多いことです。それで「自分が作りたいものを作りな」と言うのですが、それがないのです。そのような子のために造形関係の本を山のように揃えてあるのですが、最近の子は本を見ようとしません。

「何か簡単に出来るものない?」と聞いてくる子も多いです。「ノコギリは疲れるからいやだ」とか、「ホットボンドは火傷するからいやだ」と言うくせに「木工用ボンドはすぐにくっつかないから嫌だ」などとも言います。
昔は何週間もかけて大作を作る子が結構いましたが、今では全く少数です。

箱や椅子のような立体的なものを作る時には構造を理解しなければならならないのですが、「考える」ということを面倒くさがる子も多いです。というか「考える」ということ自体がどういうことなのか分からないような子が多いのです。体験によって育つはずの想像力が育っていないのでしょう。






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Last updated  2024.11.05 16:19:20
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