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めげぞう@ Re[2]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) 森の声さんへ そうですよね。 私が仲間作…

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森の声

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2024.11.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は子どもの育ちにおける「言葉の学び」の意味と重要性を強く感じています。でも、簡単で便利な生活に浸りきっている現代の子ども達は、ますます「言葉」を失ってしまっています。
というか、社会全体から「言葉」が消えつつあるので、子ども達は大人よりも早くその変化に順応しているだけなのだろうと思います。
そして、これは日本だけでなく世界中で起きている現象でもあります。

そんな現代人は「言葉」より「映像」の方に価値を感じます。
「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、「まどろっこしい言葉でダラダラ説明しても、実際に見せてしまった方が話が早い」ということなのでしょう。
そしてその方が「手っ取り早い」ことを重視する現代人の感性にも合っているのでしょう。
名作をダイジェストで読むだけで満足する人達ですから。

確かに、映像で見ると分かりやすいです。
でも実はそこに非常に大きな落とし穴があるのです。
「映像」は「事実」を見せることによって、単に「分かった気」にさせてくれるだけだからです。


実際、同じ「事実」を見ても、「その事実から何を読み取ることが出来るのか」ということは、その人の「言葉力」によって全く異なっているのです。

「言葉」をしっかりと学んだ人は、「見える世界の裏側」を知っているので、「映像」からも多くを知ることが出来るでしょう。
でも、「映像」ばかりを見て育った人は、ただ、面白いか面白くないかだけでその映像を判断してしまうのです。

図や言葉だけで「ノコギリの使い方」を理解するのはなかなか困難です。
でも、映像で見せてしまえば簡単に伝えることが出来ます。そして、子どもはすぐに「分かった気」になります。「やり方動画」を見ただけで自分も出来るようになったと勘違いしてしまう子もいます。

でも、「分かった気」になることと、「実際に出来る」ということとは全く別問題です。
私は、そういう実例をしょっちゅう見ています。

情報を知り、分かった気になるだけでもテストではいい点数をとることができますが、造形などの実際の現場ではそんなもの役に立たないのです。
このような時、「知らない」ということを自覚している子は説明に耳を傾けてくれますが、知ったつもりになっている子は耳を傾けてくれません。

実際の現場では、ノコギリをひくときの抵抗、自分の手首の緊張、からだの使い方、呼吸など映像化することが出来ない様々な問題が複雑に絡んでいるのです。
それらは言葉では説明できますが、映像では映せないのです。


おいしいお料理の味も、言葉で説明する以外には伝えようがありません。
映像から分かるのは「おいしそう」というだけのことであって、実際の味ではありません。



「人の心」もまた然りです。

「他の人の心」を理解するためには、「その人の言葉」を聞く以外にないのです。それは決して映像化できないのです。



科学実験の映像を見ても、そこには必ず「言葉による解説」がついています。
映像だけ見せても、何のことか分からないからです。

子ども達は「実験」が好きですが、でも、言葉を失った子ども達は「説明の言葉」には耳を傾けません。だから、科学への興味も理解も深まらないのです。
そこにあるのは、「真理を探求するための実験」ではなく、「へーすごい」という面白さを求める「アトラクション」のようなものに過ぎません。

でも、「言葉による理解」を得た子は、わざわざ実験などしなくても、日常的な自然現象の中に「不思議」を見ることが出来ます。


「言葉」で「真理」を語ることは出来ますが、「映像」で真理を語ることは出来ないのです。「映像」はただ「事実」を見せてくれるだけです。
そして、そこから「真理」を抽出するためには「言葉」が必要になるのです。


毎日、ニュースで世界中の映像を見ていても、その背景にある真理を知るためには「言葉」が必要になるのです。
その「言葉」を持たない人達は、「映像」によって簡単にだまされます。

今日に話題と関係している記事を見つけました。
忍耐力のないクレーマー、モノの価値がわからない客が増加中…いま「お客さんの劣化」が進む「深刻なワケ」
こういう現象の背景にも、言葉の劣化の問題があるのです。
説明を聞いても「その説明の意味」を理解することが出来ないのです。そのため自分で判断できないのです。





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Last updated  2024.11.17 07:00:10
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