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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2025.10.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は若い頃、太極拳を学んでいましたが、その先生がよく言っていたのが「丁寧に動け」ということです。そして実は、意識と、心と、からだをつなげるためには、この「丁寧に」ということが非常に重要になるのです。これは太極拳に限らず、仕事でも、遊びでも、日常生活でも、生き方でも同じです。

そして、精神的に整っている人は、この「丁寧」がちゃんと出来ています。「茶道」では特に、この「丁寧に」を非常に大切にしています。というかそれが茶道のメインテーマなのではないかと思うくらいです。

利休は、「(茶道とは)ただ湯を沸かして茶を点てて飲むだけ」と言ったそうですが、これはそういうことなのではないかと思います。そして、その「丁寧に」を身につけるために煩雑な型が必要になるのです。これは「型」を大事にする芸能や、武術の学びでも同じです。そしてそれが「型」の意味でもあります。
「型」自体に意味があるのではなく、その型を学ぶ過程で身につくものに意味があるのです。 まただから、様々な流派があるのです。

最初から、「お茶なんて自由に飲めばいいんだよ」などと言っていたら、自分勝手に動くようになってしまいます。すると、「意識の働き」が「感覚や心やからだ」と対話する必要性が消えてしまいます。その結果、「意識」と「心とからだ」が繋がらなくなり、自分の意思で、自由に感じ、考え、行動することが出来なくなります。それが、「結果」だけを大切にする現代人の状態です。

「丁寧」には「意識と、思考と、心と、からだをつなげる働き」があるのです。
そしてそれらが繋がると、心もからだも落ち着くのです。だから、日々、命をかけて戦っていた戦国武将達も茶道を通して心を落かせようとしたのでしょう。

欧米では日本ほど武術や芸能の世界で「型」を大切にしていないみたいですが、生活の場では「マナー」という形で「型」を大切にしています。宗教的な活動においても「型」を重視しています。「話し方」や「文章の書き方」の中にも「型」があります。その「型」が分からないと、昔の人が書いた文章を正しく理解することが出来ません。

その「型」を「見える化」すると「アラビア模様」のような図形になります。「○」も、「△」も、「□」も、「☆」「✡」も、「型」です。子どもたちに、これらの「型」」を丁寧に描かせるだけでも、子どもたちの「意識と、思考と、心と、からだ」のつながりを育てることが出来ます。シュタイナー教育のフォルメン線描やオイリュトミーといった活動にはこのような意味が含まれています。

でもこの「丁寧に」がなかなか難しいのです。よく、公園などで太極拳を練習している人を見かけますが、ほとんどの人が、この「丁寧に」が出来ていません。「型」どおりに動いてはいるのですが、「型」にはまっているだけなんです。そして、「型」にはまってしまうと「型」が檻になってしまい、不自由になります。



最近の子どもたちを見ていると、ほとんどの子がこの「丁寧」が非常に苦手です。特にゲームをいっぱいやっている子ほど「丁寧」が苦手です。造形の場で子どもたちと接していると、そういうことがよく見えてしまうのです。





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Last updated  2025.10.20 08:17:31
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