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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2025.11.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日は、
毎日同じ空間の中だけに居て、同じ「あるもの」や「いるもの」と、「同じこと」ばかりを繰り返していると、「慣れ」が生じ、「感覚」と「思考」が停止してしまい、惰性だけで生活するようになり「成長」が停止します。


と書きましたが、人間は「物質的な世界」だけに生きているわけではありません。「物質的世界」と同時に「言葉が創り出した世界」も生きているのです。というか、「物質的な世界」に意味と価値を与えているのも「言葉」です。

「木」というものに意味と価値を与えているのも言葉です。「命」や「勇気」や「希望」といったものや「お金」や「権力」に意味と価値を与えているのも「言葉」です。

「自分」という存在に意味と価値を与えているのも言葉です。「自己肯定感」と呼ばれるものも、言葉が創り出しています。そして、人間の心は「言葉」で出来ています。
「言葉」は「人間の心」そのものなんです。

時間、空間、論理、真・善・美、そういったものは「言葉の世界」の中にしか存在していません。ですから、言葉が育っていない子はこういうものを理解することが出来ません。そのため、言葉が育っていない子に倫理や道徳を説いても無意味なんです。「馬の耳に念仏」という諺通りです。

人は誰でも「自分の心」を感じて生きています。でも、人が直接的に感じることが出来るのは「自分の心」だけです。「他者の心」は見ることも触れることも出来ませんからね。そのため、「他者の心」について知るためには、「心について語ることが出来る言葉との出会い」が必要になるのです。

それはつまり、子どもの「人間としての成長」を支えるためには「環境としての言葉」のことも考えなければいけないということです。「命」を守るためには「物質的な環境」を整える必要がありますが、「人間らしさ」を育てるためには「言葉の環境」を整える必要があるのです。

でも、現代社会においては「子どもを取り巻く言葉の環境」はひどい状態です。そもそも「言葉と出会う場」すら満足に与えられていません。


最近の「普通の子」は、「言葉を介した仲間とのつながり」から切り離されて、言葉を必要としない「物」とばかり関わって遊び、生活しています。「言葉を介した家族のつながり」も希薄です。そのため「物の世界について語る言葉」は学ぶことが出来ているのですが、「心の世界について語る言葉」は学ぶことが出来ていないのです。

だから、感情を表現する言葉が「ヤバイ」とか「むかつく」というような感覚的な表現になってしまっているのです。まただから「自分の心」とも向き合えないのです。

また、「言葉の育ち」が未熟な子ども達には「他者の心に気を配る」ということが出来ません。
そのため、相手が傷つくようなことを言ったり、やったりしても、心が痛みません。遊び感覚で他の子をいじめたりもします。

そんな「心の世界について語る言葉」は、「心の世界について語る言葉」を知っている人と「言葉」を介して関わることでしか学びようがありません。
それは「言葉」というものを学ぶときの大原則です。英語を学びたいのなら、英語を話せる人と英語を介して関わるしかありませんよね。それと同じです。

あと、「お話」や「物語」を通しても「心の世界について語る言葉」を学ぶことが出来ます。その「心の世界について語る言葉」が語ることが出来るのは、「心が創り出している世界」の全てについてです。それは人間の精神性、歴史、文化そのものです。

だから、もっと子どもたちと会話や対話をして欲しいのです。もっと、お話や物語を語ってあげて欲しいのです。もっと絵本を読んであげて欲しいのです。
言葉の世界が貧弱になり荒れたら、社会も荒れます。言葉が消えたら、人類の未来も消えます。





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Last updated  2025.11.04 08:22:33
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