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森の声

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2025.11.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
子どもの成長には順序があります。まず、オギャーと産まれるまでに生命維持機能が成長します。
産まれた後は、視角、嗅覚、味覚、触覚、聴覚などの体の機能としての感覚の他に、快不快を感じる感覚、他者の気持ちを感じ共感する感覚、バランス感覚、からだを統合する感覚、美醜を感じる感覚などが育っていきます。

ちなみに、シュタイナー教育では、五感の働きの他に熱感覚・運動感覚・平衡感覚・生命感覚・言語感覚・思考感覚・自我感覚というものを加え、人間には12の感覚能力があると説いています。私が上に書いた「他者の気持ちを感じ共感する感覚」や「からだを統合する感覚」のようなものは12感覚の複合体としての感覚です。

一般的に、感覚は単独では働かないのです。味覚は視覚の影響を受けやすいし、視覚は聴覚の影響を受けやすいし、平衡感覚は視覚や聴覚の影響を受けやすいことは皆さん体験的にご存じですよね。
共感覚と呼ばれる感覚を持った人には、音に色が見えたりすることもあるようです。

産まれたばかりの赤ちゃんは、自分が産まれた世界とのやり取りを通して、自分が産まれた世界に合わせて自分の感覚やからだの状態の調整をしているのです。

感覚能力自体は生まれつきですが、その感覚をどのような状態に調整するのかは産まれた後の生活環境に依存しているのです。そうしないと、自分が生まれて来た世界に適応することが出来なくなってしまうからです。

それはつまり、寒さが厳しいアラスカに産まれ育った子と、一年中温かいハワイに産まれ育った子とでは感覚の状態が異なっているということです。
砂漠に囲まれた所に産まれ育った子と、自然と水が豊富な所に産まれ育った子も異なった感覚を持っています。

多様な色に満たされた世界に生まれ育った子は、多様な色を感じる能力が育ちます。

多様な形に満たされた世界に生まれ育った子は、多様な形を感じる能力が育ちます。
多様な人間がいる環境の中に生まれ育った子は、人の違いを感じる能力が育ちます。

日本語を話す人に育てられれば、日本語の音を聞き分ける能力が育ちます。
英語を話す人に育てられれば、英語の音を聞き分ける能力が育ちます。
でもだから、日本語対応の感覚の人には英語の音が聞き取りにくいのです。

日本は自然に恵まれた国です。ですから、日本人は、「自然の色」や「自然の音」を感じる能力に優れています。
ジャングルのようなところで育てば、「命の気配」を感じる能力が育つでしょう。
日常的に「大きな音」にさらされて育っている子は、「大きな音の識別」は出来るようになりますが、「小さな音の識別」は出来なくなります。「音の小さな変化」にも気付きません。

いつも機械を相手に生活している子は、機械を扱う感覚は育ちますが、機械が無いときにはどうしたらいいのかが分からなくなります。

そして、このような「環境に合わせた感覚調節」は、3才、5才、7才と過ぎるうちに終了し、そのまま固定化していきます。特に3才までの感覚体験が、子どもの感覚の働きの中に大きく残っていきます。そして、それ以降はそれほど大きく変わらなくなります。「三つ子の魂百まで」ということです。

今では「三つ子の魂百まで」という言葉を否定する人も多いですが、感覚やからだの育ちにおいては確かにその通りなんです。三歳までのことは「意識」の中には残らないのですが、「無意識」と「からだ」の中にはしっかりと残るのです。


多様な感覚を感じ取る能力が育てば、それだけ世界が広く豊かになるのですから。

さらに、感覚育てには「言葉かけ」も重要です。
ご飯を食べるときも、「美味しいね」「これはちょっとしょっぱいね」などと感覚を言葉化することで、感覚が意識化されるからです。





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Last updated  2025.11.05 08:43:00
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