Laub🍃

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2012.09.30
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カテゴリ: .1次メモ










「「「……せーのっっ」」」

 リア充予備軍田中、略してリア田中に人間二人を任せて俺達3人は大きな鉄塊を持ち上げた。
 超回復能力があるとはいえ、力は普通の人間。
 ぶちぶち筋肉が不吉な音をたてては再生していく。かゆい。

「……やっぱりあったな」

地下への扉。













「……誰か居るのか」

 扉から降りて長い長い階段のその先、いくつも並んだ扉の中からは痛いほどの沈黙。

 ふと、観察者田中がぴくりと反応する。戦闘経験のお蔭か、それとも分断された部位の結果か観察者田中は俺達よりもこころなしか視野が広い。



小さな声を聞き、俺は決断する。

「……研究所の怪物から身を隠していたのか?大丈夫だ、俺達は普通の人間だ」

 研究員がもしも居たら、こう呼びかけてみたらどうだと佐藤に言われた言葉を投げかけた。

「………………」

 だがそれにも沈黙が帰ってくる。

 おいどうすんだ、分からん、お前こじらせちゃったんじゃねーの、と佐藤と突っ込み田中との3人でひそひそしていると、ふいに観察者田中が「しっ」と言う。

 気まずい空気で黙り込んだ俺達を尻目に、観察者田中は口を開く。



「俺達も怪物だ、安心しろ」



 そろりと、階段の下から何かが出てくる。


「……◆●怪○物×□」
「ああ、怪物だ」






それも、特大の。


「大丈夫だ」
「□人間×※ィ○ァ□」
「ああ」


木鈴を庇おうと動いたリア田中とスライムを想いだし怯える木鈴、口をぱくぱくさせる突っ込み田中と面白そうにしている佐藤、そして目を見開く俺に目もくれず、






「□ょ▽×く×○」





 観察者田中―――…もとい数日前、紫のスライムの弱点を見付け留めを刺した田中ーは、「怪物」と友達になった。








@@@

数日後には

か「研究者にはワタと呼ばれていたらしい。怪物化実験の第二世代で、生まれた時から実験続きだったから人間があまり好きではないそうだ」
つ「お前怪物語喋れんのか」
か「ボディランゲージでどうにか」
つ「そういうレベルか」
わ「シュー・・・」







リア田中→守りたい(特に木鈴)
観察者田中→見極めたい(特に怪物を)
突っ込み田中→突っ込みたい(特に佐藤に)
リーダー田中→役に立ちたい(???)





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最終更新日  2015.06.12 04:33:50
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