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BJだいち

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イチコ@ Re:優越感に浸ったことがあるだろう。きみも。(10/17) まさにご意見的を得ている部分があるなぁ…
たっき~@ Re:ベビーフェイスでね(02/06) 同感でごじゃぁますだ。 なんかスラン…
あきら@ なんと。//感謝。。 二回もやるのかぁぁ。 たしか。。 前日…
BJだいち@ Re:たのしかったよー。(02/06) あきらさん >1/27。たのしかったよー。 …
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2006/11/25
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カテゴリ: 現代詩
ぼくは掃除機のホースを握って


紫の幕で覆われた
たぶん桶、柄杓置き場がある
広い境内のあちこちに
人々が円座になって熱心に聴いている

やんちゃな若者が
紫の幕の向こう側を邪推している

ことばの美を意図して

そのレトリックの表現は
永遠に
作者の存在ではない
たとえ偶然に
孤独が立ち現れたとしても
作者から程遠い虚構かもしれない

騙される方が悪いんだ
いや
良いとか悪いとかじゃないんだ
悲しみやうれしさや
怒りや驚きが

作者そのものの存在からみれば
些細な出来事かもしれないんだ

墓場だ
しかし温かい日差しがあって
さらに青空!

ぼくはあちこちに
円座になった人々を見た

紫の幕の向こう側は
桶や柄杓のかわりに
ことばがあった

墓場だ
表層のことばを聞き流していると
ストーンサークルができているだけなんだ

ぼくは掃除機のホースを握って
人々のことばを吸い取っていく

意図しないことばの圧倒的な奔出に出会って
ぼくははじめて作者の存在に気づく
意図のない姿勢によって
ぼくははじめてあなたを知ることになる
あなたの倫理に触れることになる

ぼくは欲しない
ことばの美や
立ち現れる感動を

ぼくはあなたの存在と
触れ合いたい
だけなのかもしれない

桶や柄杓置き場かもしれない
その紫の幕の向こう側が
とても気になる

やんちゃな若者が
邪推している
その片隅で
ぼくはまたさらに邪推している

人々の円座にぼくは近づいてみる
円座の中心では何をやっているんだろう
純粋な好奇心が
ぼくを揺り動かすんだ

性善説が通用するためには
その本人にも知られざる部分に
ぼくが気づかなければならない

紫の幕が
ぼくにそう応える





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Last updated  2006/11/25 10:08:59 AM
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