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2005.12.28
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ネコソギラジカル(上)

~講談社ノベルス~

 シリーズ最終作、三巻本の第一巻です。
 これまでのシリーズの登場人物が(名前だけの人もいますが)これでもかと出てくるので、これまでの作品をおさえておかないと、なかなかしんどいかな、と感じました。なにしろ登場人物表に60人以上の名前があるのですから…。でも全部再読していたら大変ですので、読み進めることにします。
 いつもの程度の内容メモは、以下のとおり。

 『ヒトクイマジカル』の事件の後、入院している「僕」のもとへ、みいこさんたちがお見舞いにきてくれた。みいこさんと話しているところへ、突如として現れた男、奇野頼知。彼は、「十三階段」の一人だと名乗る。狐面の男のもとにいる人物であり、狐面の男からの使者だった。彼が、みいこさんを「いーちゃん」と勘違いしたため、みいこさんも事件に巻き込まれることになる。
 ところで。「僕」は、入院中、狐面の男のことを調べていた。それがあまりに大変な方向に行きそうだったため、「僕」は『クビキリサイクル』の事件で知り合った「メイド」と再会を果たすことになる。彼女はそのまま、「僕」のそばにいるという。
 同じ頃、しばらく続いていた玖渚一家の内紛も終わり、「僕」は久々に友のもとへ訪れる。そこには、『クビキリサイクル』の事件で関わった意外な人物がいた。
 友と別れたところで、「僕」を待ち受けていた狐面の男。「十三階段」がそろったという。「僕」のことを「俺の敵」と呼ぶ男は、ハンデといって、福岡に行くことを僕にすすめた。


 ジョジョネタがところどころにちりばめられていて、こういう時にジョジョを読んでおいて良かった、と思います(あるいは、他の漫画などのネタもちりばめられているのかもしれませんね)。一週間ほど前くらいから、ジョジョ第5部を再読しているのですが、まさに本書で「たとえ」として出ているスタンドは第5部のスタンドですから、ちょっとテンション上がりました。52頁の奇野さんのセリフなど、第3部のアレッシー(セト神)かスティーリー・ダン(恋人)あたりのセリフを意識していると思うのですが、第3部が手元になく、確認できなかったのが悔やまれます。やはりジョジョは全てそろえておきたいですね…。
 最近、読書しながら付箋を貼る機会がずいぶん少なくなっていたのですが、本書にはけっこう貼りました。たとえば、86頁の、新しく知った言葉を、それからやたら目にするように感じるけれど、その言葉とはその言葉を知る前から出会っていた、というような話。これなども常々感じる現象なのですが、このように他の方の言葉にふれられると安心します。それから、他人が傷つくのは、その痛みが分からないから辛い。それよりは、自分が傷つく方がよい、という思考。興味深く読みました。こちらも、なにかしら考えていることですので。
 上巻を読了したわけですが、終わらせ方が絶妙です。盛り上がったきたところでCMに入るテレビ番組のように。なにはともあれ、上中下三巻ともそろえてから読み始めたのは、私には正解だったかな、と。発売された都度読んでいたら、どんどん内容を忘れてしまっていたでしょうから。
 中巻、下巻は31日に読む予定です。楽しみ。





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Last updated  2005.12.28 17:58:24
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