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2006.05.24
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増加博士と目減卿

~講談社文庫、2006年~

 メタ・ミステリーだそうです。ごめんなさい、まったく微塵も面白くありませんでした。以前、本屋で立ち読みしたとき、うすうす気づいていたのです。でも、読んでみたら、ひょっとしたら面白いかもしれない、それに読まないで批判するのはひどい、と思ったので、読みました。きわめて残念な結果に終わったといわざるをえません。
 34頁に、こんなことが書いてあります。「二階堂黎人はトリックを書くのは大好きだけど、人間を描くのは虫唾が走るくらいに大っ嫌いなんだからな」。
 というんで本書は、人間を描かずに、メタ・ミステリーという設定を利用して、ご都合主義の舞台と凶器と人物などなど、描いたんでしょうね。
 本書の利点(?)をあえていうなら、ミステリのデータベース的な役割を果たすところ、でしょうか。関連するような作品が紹介されています。それから、探偵役の方々が過去に扱ったという事件の名称も、いろんなミステリのパロディなのでしょうから、もうちょっと他の(特に海外の)ミステリを知っていたら面白かったのかもしれません。
 ですが、パロディにしろメタの要素にしろ、たとえば東野圭吾さんの『名探偵の掟』の方がはるかに面白いです。メタ・ミステリーとして竹本健治さんの作品が紹介されていますが、こちらも比べる間でもありません。
 まぁでも、蘭子さんシリーズや水乃サトルさんシリーズの新刊が出れば読もうと思います。





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Last updated  2006.05.24 19:34:30
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