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2007.07.23
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~創元推理文庫、2003年~

 猫丸先輩シリーズの(唯一の?)長編です。それでは、内容紹介と感想を。

 元不動産業者・方城兵馬は、家族にも冷徹に、一人で財を築き上げてきた。しかし、引退して気の弱くなってしまった彼は、亡くなった妻に誤りたいと考える。そこで、息子の直嗣は霊媒師・穴山を呼んでくる。
 一方、直嗣の妹・多喜枝は穴山に不信感を抱き、大学で超心理学を研究する二人の青年・神代と大内山をつれてくる。二人は、穴山が行うことになっている降霊会に参加し、彼のイカサマを暴こうとしていた。
 多喜枝の息子・成一は、10年ほど前に進路のことで兵馬と対立して家を出ていたが、これを機に家に戻ってきた。霊媒師と二人の研究生も方城家を訪れていたその日、兵馬が密室状況の中で殺された。しかも、関係者全員にアリバイが認められた。
 成一は、事件の話を猫丸先輩に告げる。しかし、猫丸は忙しい時期で、すぐに事件の方に関われなかった。
 兵馬の死にもかかわらず、ひらかれることになった降霊会。輪になって座った全員が、隣の人の小指を重ね合わせた状況下で、今度は、霊媒師の穴山が殺された……。

 本書は、文庫で600頁弱。なかなか読み応えがありました。

 超心理学の謎解きも興味深いですが、事件の謎も魅力的です。私はあまり読んでいないのですが、降霊会といえば、ディクソン・カーを連想しますね。
 猫丸先輩の謎解きも、その最後には涙ぐみながら読みました。悲しい真相ですが、ある人物の気持ちも分かる気がします。
 良い読書体験でした。





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Last updated  2007.07.28 16:14:02
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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