心のポテトサラダ

2009/02/06
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NHK教育TV「知るを楽しむ」で12月~1月にやってた「ロボット未来世紀」という番組を見てから、脳科学への興味が増しています。

今、宮本輝さんの小説「草原の椅子」上下を読んでいますが、平行して脳科学の本も読んでいます。
去年1年間で、数冊読みましたが、脳科学の茂木さんの他に、ロボット工学の浅田さん・白井さんの本も在庫で持っている状態です。
大阪大学の浅田稔教授が中心になって研究開発実験されている認知発達ロボテクス関係が特に面白いです。
前述の白井良明教授のに加え、石黒浩教授の本もきっと読むと思います。

今読んでるのが、前述の「NHK知るを楽しむ」のテキストブックです。
浅田さんの研究を、ロボット研究の全体から細部まで、素人にも分かりやすく紹介しています。
従来のロボットのように、人間がPCキーボードを通して、ロボットに行動を教え込むのではなく、白紙に近いPC脳に自らの知覚センサーから得た情報を書き込んで学習し、自分で自分の脳を成長させる人の脳に似た構造を持つ「自己学習型ロボット」の研究は、実に面白いです。
これは人の脳の研究でもあり、脳科学とロボット工学がボーダレスになっています。

更にSF作家が加わったのまであります。

胎児型ロボットを子宮を想定した狭い空間に入れておくと、しきりに動かす手足が子宮壁に当たることで、自分の手足を認識し、空間の大きさを学習する。
それを、出産を想定して、もっと広い空間に出すと、何もプログラミングしていないのに、バラバラに動いていた手足がリズムを刻み、左右が連動するようになり、やがて寝返りをする。
「うわあ、そうなるんや」と、思わず声を上げちゃいそうです。

次に、いろんなものを触り、口に入れることで、その硬さや味を学習するという自己学習の他に、お母さんやお父さんから話し掛けられることや、その動作や表情を真似する学習が始まります。

その後、しゃべれるようになり、走れるようになり、親より何でも出来るようになっていくのでしょうが、もっとも子供に影響を及ぼすのは親なんだなあと、脳科学の本を読みながらつくづく思います。

「ばっちい」と言って、いろんな物をさわらさなければ、学習力が下がります。
親が話しかけなければ、親が怒りんぼだったら、親が禄でもない生活をしていたら・・・みんな子供が学習します。
「この子はとんでもない子だよ」の子供への言葉は、実は自分にツバを吐きかけていることなんですね。

本の中に、赤ちゃんの発達を書いてあるところがあり、
5ヶ月:自分お手をじっと見る

7ヶ月:物を落として落ちた場所を覗く。
(長男君がベビー椅子に座りながら哺乳瓶からミルクを飲んでいる時、お腹がいっぱいになってくると、哺乳瓶を知って落としました。
それを覗き込み、私が拾って拭いて手渡すとまた落とす。
時々わざと拾わないと、覗いて、私を見てなんか言い出し、「拾え」と指図してきます。
これを延々繰り返したことがあります。それまでもよくやっていたので、延々と拾って渡すを繰り返し根気比べをしたことがあります。結局、いつも彼の根気に負けてしまいましたが・・・思い出します)

これを読みながら、次男君の「初めてのお買い物」がふと頭に浮かびました。

長男君の「初めてのお買い物」は、僕の知らないうちに過ぎてしまいましたが、次男君のその時を、僕は目の前で目撃することが出来ました。

彼が3歳か4歳の時の夏休み、家族で軽井沢から浅間山に車で登りました。
宿泊するホテルは、標高2000mぐらいあるのに暑いところでした。
目ざとくフロント前でアイスクリームの入ったよくあるショーケースを見つけた私は、カップアイス1と長男君が選んだ棒アイスを買い、家内と次男が座ってる椅子のところに。

カップアイスの蓋を開け、スプーンを次男に渡すが、どうも機嫌が悪いです。
カップアイスを卒業し、お兄ちゃんのように棒アイスを食べたいようです。
冷たいので早く食べられないから、手は解けたアイスでベトベトになるし、カップアイスだって途中で寒くなって私が残務処理することになるから、次男にはこれで十分なのです。

でもあまりに「買う、買う」「僕一人で買って来るから」と言うので、お金を渡しました。「あっちに売ってたよ」
お兄ちゃんが「一緒に行ったろか」と言ったと思うのですが、一人で買いたいようでそれを拒否し、一人でフロントの方に行きました。
どうなることやらと、フロントの植木の陰から見ていました。

しばらくうろうろして、どうやらアイスはここに入ってるらしいとめぼしをつけたようです。
でもアイスショーケースの方が高くて、次男の背の高さでは中が見えません。
すると、うまい具合に隅にあった台を見つけ、それを持って来て、その上に上って中を覗きます。
そしてショーケースに落ちるんじゃないかと言うぐらい上半身をケースの中に入れ、棒アイスを取り上げました。
満足気ですが、キョロキョロ・・・フロントには誰もいません。

「こりゃ、誰もおれへん」と戻ってくるなと予想しましたが、彼は大きな声で「すいませ~ん」と呼びました。
「すいませ~ん」なんて言葉を言えるんだと驚きました。
誰も出てこられないので、しばらくしてまた「すいませ~ん」、「は~い」と出てきたホテルの方に、「これを下さい」と、幼児にしては実に丁寧な言葉使いです。

無事買い物を終えた次男君は、私に気づかず家内のいる方に走って行きました。
日頃親の仕事を見ているからでしょうか、親への言葉使いと全く違う言葉を使うのに驚きました。
「こいつ、すごい」と思いました。
長男君も「一人で買ってきたん?」と驚き気味です。

家内から、「初めて一人でお買い物できたねえ」と褒められて大層ご機嫌でした。
でも、予想通り、手や服はベトベトになり最後は私が残務処理する羽目になりました。
あれから20年以上経ちましたが、今でも鮮明に蘇る嬉しい記憶です。

「すいません」と言う言葉を何処で覚えたのか、その時は不思議でしたが、やっと謎が解けました。
親の私達が使っていたのですね。





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Last updated  2009/02/06 06:15:50 PM
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のりまき@ Re[1]:引越し の巻(06/10) ものぐさ父さん 日記の内容変化もあり、…
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