心のポテトサラダ

2009/09/18
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民主党に政権が変わりました。

今朝のニュースを見ていると、「八ッ場ダム」中止の話題が・・・
今まで、どっかの山の中のダムなんやなあと、近所でもないので関心がありませんでした。
ところが、その場所というのが・・・「群馬県長野原町」となってるじゃないですか。
これには驚きました。

僕が、高校生の時アルバイトに行った(お金はもらわなかったので、手伝いに行ったのが正しいかも)場所でした。
父の実家は群馬県です。
父の弟さんが、浅間山の北山麓北軽井沢で牧場&農場を今でもやっています。


素敵な経験でした。
夜明け前に起き出し、牛の世話です。
乳絞りの機械をおっかなびっくり、牛さんのおっぱいにプシュッとセットさせてもらったり・・・
牧草を運んだり、牛舎から牛を出して、ウンチの掃除したり・・・
絞りたての牛乳の濃厚なことを初めてしりました。当たり前だけど、まだ牛の体温で温かいのを飲みました。
それをバケツに入れて、子牛に飲ませます。
子牛といえども、凄い力で、うまく飲ませないとバケツをひっくり返されます。

見渡す限りの広い広い農場で、「何処までがおじさんとこですか?」と聞くと、「そうさなあ、浅間山が見えるだんべ。あそこまでだなあ」と。
農場の真正面に浅間山がそびえ、浅間山までの間に建物など人工物は何もありません。

そして、その2月には浅間が噴火して、「そこに落ちてる石なあ、噴火で飛んできた石や。屋根の修理がまだ残っとる」なんて笑っています。
僕の従兄弟の小4の男の子が、すでに牧草を荷台に積んだトラックを運転しています。

警察に捕まるんじゃ・・・」「ここらの子はみんな小学生から運転しよる。働き手だから、警察も何も言わん」

「噴火の時は、そりゃ綺麗やったぞ。おめえももう少し早く来れれば良かったなあ」
どうやら「鬼押し出し」の方に火山灰がたくさん降り、こっちにはあまり被害がなかったそうです。

ここに来る時、ちょうど国鉄(現在のJR)のストで、ダイヤが乱れ・・・というよりほとんど列車が走らず、都度駅員さんに動いてる列車を聞きながら、東京から八王子を回ってココまで来ました。
僕の家では、僕が出発してから、関東の国鉄のストが大変なことになってると知り、親戚中に連絡を取り、東京の親戚などに僕の寝床を確保したらしい。


僕は至ってのんきで、窓ガラスの割れた臨時列車に平気で乗り、いよいよ先に進む手段がなくなったら、バスを利用し、行けるところまで行くかと、むしろ面白かった。
乗客同士が、まるで同士のようになり、国鉄職員から箒を借り、列車内に散乱するガラス片を掃除したりもした。
「若いの、どこから来たんや?」「何処まで行くね?」

約束の長野原駅に夜になってやっと到着し、駅から電話しようとしたら、なんとおじさんがそこに立っていた。
「あっ、おじさん今晩は」「おめえ、よう来れたなあ。おめえの家が大変なことになったるぞ。すぐに家に電話せえ」と、何故かいきなり怒られた。目は笑ってたけどね。

車に乗って、本日の冒険を話すと、「おめえも親父に似て頼もしいのお」と、褒められた。
親父は11人兄弟ですが、このおじさんと親父だけが、海外に勇躍する道を選びました。
親父は海外で農業をすべく勉強中に兵隊になりましたが、おじさんは戦後だったから、アメリカ留学し、そこで学んだ酪農を北軽井沢で実現しました。
「俺とおめえの親父は似てるからなあ。実家の畑を分けてもらって居つくなんて考えもしなかったからなあ」
今でも、このおじさんには良くしてもらっています。

幼稚園の頃などに何度か迷子になったけど、こういう時は泣かない子でした。
幼児のときの予防接種でも、注射に泣かなかったそうです。
うちの子の予防接種の担当は、いつも僕でしたが、周りの子がワーワー泣いてても、うちの子は「こりゃ大変なことになったぞ」というのはわかっていても、泣くことはありませんでした。歯を食いしばって痛いのを我慢する姿が実に頼もしいと思いました。

小2の時も乗るバスを間違えて山の中の終点に行ってしまったときは、「こりゃ間違えた」と判断し、せっかくだからとしばらくそこらを探検し、バス停に戻り、次のバスが来ると「迷子になりました」と運転手さんに言いました。
次のバスの発車時刻までまたそこらをうろうろし、街中まで戻ってきて警察にお世話になりました。
バスの運転手さんが、バス停でもないのに臨時ストップし、「この子が迷子になったるから、警察に下ろしてきます」なんて乗客さんにわびてもらいました。
警察では、「腹減ったか?ラーメンでも食うか」とご馳走してもらい、迎えに来た親父に怒られながら、車の中では笑われました。

1週間体から匂いの取れなかった牧場での牛との生活を終え、再びおじさんの車に乗って、長野原駅に向かったときのあの広大な風景が今でも脳裏に焼きついています。
もちろん、件のダムが建設される川の風景も。
駅には、草津温泉旅館からの迎えのバスが何台もいました。

「八ッ場ダム」の場所を地図で確認すると、「長野原駅」からおじさんとこの牧場に向かう時走った道の横を流れてたあの川をせき止めて造るダムでした。
なんと・・・





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Last updated  2009/09/18 06:21:38 PM
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のりまき@ Re[1]:引越し の巻(06/10) ものぐさ父さん 日記の内容変化もあり、…
ものぐさ父 @ Re:引越し の巻(06/10) いつの間にか、お引っ越しされていたので…
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ハッピーサクセスゆみ @ Re:引越し の巻(06/10) 久々に、訪問したら最後のご挨拶でびっく…
のりまきターボ @ Re[1]:引越し の巻(06/10) モアイ2463さん こちらこそ、長い間あり…

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